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2003/2004 Season

Ski Jumping・Nordic Combined

さて、03/04シーズンはどんなシーズンだったのでしょう? 4年に1度巡ってくる大イベントのないシーズン...。

そして天候に左右されたシーズン。純ジャンプは前半は中止も多く、若いジャンパーの転倒もあり、悪天候で試合を遂行する意義が問われた。複合は2戦が中止。複合に中止が少ないのはもちろん開催地のちがいもあるが、試合時間も関係あるかもしれない。

では、純ジャンプ、複合、それぞれについて見ていきたい。
では、

◆◇Special jump◇◆
28戦中5戦が中止。1本で決着がつけられたのが5試合。「天気というのはお天道様の気分なんだ」と気象予報士、石原良純が言っていたけれど、きょうはジャンプの気分じゃないとでもいうのだろうか...。そして怖い怖い転倒もあった。悪天候というのは地球温暖化の影響だそうで、このまま温暖化が進めば、今のスキー場にはほとんど雪が降らなくなるというではないですか。そのうちジャンプ台も高度が上がるか、開催時期が変わるのかもしれないですね。もしくはドームにシャンツェを作るとか...。まぁ、先の話だとは思うけど。

閑話休題。遂にアホネンが総合優勝を果たした。が、むしろ、とくに終盤のリューケルソイの強さが印象に残る。NORチームは着実にMW、五輪に向けて階段を上がっている。
◇アホネンとNORチーム3人の順位◇
アホネンでなければNORの誰かが勝っていたと思うのだが、アホネンは3勝しかしていない。下にアホネンとNORトリオの順位とその他の優勝者を挙げてみた。リューケルソイ7勝、ペッテルセン4勝、ロモレン2勝と、NORは計13勝。FINはハウタマキ、キウルを加えて6勝。それが国別対抗に反映されている。考えてみればコヨンコスキの兄弟弟子対決ですね。

( )は総合順位 初戦はあたかも勝利数のようですが、順位です。
Ahonen Ljoekelsoey Pettersen Romoeren
その他の優勝者
Kuusamo 23 10 31 17 Hautamaeki
Kuusamo 16(10) 14(6) 11(4) 47(15) 1
Trondheim 12(5) 11(2) 17(4) 11(10) 1
Trondheim
cancelled
Titisee-N.S. 13(2) 19(2) 13(4) 15(10) Kiuru
Titisee-N.S.
cancelled
Engelberg 12(2) 11(1) 14(4) 16(9) 1
Engelberg
cancelled
Oberstdorf 13(3) 19(1) 11(2) 17(9) 1
Garmisch.P.K. 14(2) 14(3) 11(1) 19(11) 1
Innsbruck 13(2) 19(3) 14(1) 14(12) Zonta
Bischofshofenn 13(2) 10(3) 11(1) 15(14) 1
Liberec 11(1) 12(4) DNS(2) 38(14) 1
Liberec 11(1) 15(4) DNS(2) 12(9) 1
Zakopane 16(1) 19(4) 11(2) 13(10) Uhrmann
Zakopane 12(1) 13(4) 19(2) 16(10) Hoellwarth
Hakuba 12(1) 17(4) 12(2) 13(8) Hautamaeki
Sapporo 12(1) 11(2) 10(2) 13(8) 1
Sapporo 13(1) 11(2) 13(3) 31(9) 1
Oberstdorf 12(1) 11(2) 30(3) 21(9) 1
Oberstdorf
cancelled
Willingen 11(1) 13(2) 43(3) 18(9) 1
Park City 14(1) 14(2) 18(3) 12(10) Kasai
Park City
cancelled
Lahti 13(1) 12(2) 11(3) 11(7) 1
Kuopio 14(1) 12(2) 24(3) 11(5) 1
Lillehammer 17(1) 11(2) 30(3) 12(4) 1
Oslo 18(1) 11(2) 26(4) 13(3) 1
11/28(金)Kuusamo
開幕戦。前日の公式練習と予選は風で中止。1本目1位で折り返したアホネンは2本目84mと失速。追い風でno chance。「屋外競技だからこんなこともある」夏からスーツで悩んでいたM.ハウタマキの優勝。
11/29(土)Kuusamo
強風のため予選中止。全員が本戦に進む。エリクソン(SWE)、コフラー(AUT)と転倒、そしてモーゲンシュテルン(AUT)の大転倒で中止。試合は翌日に持ち越された。
11/30(日)Kuusamo
昨日の続き。試合開始はナント朝の8時から。予選も試技もなし。観客も入れず。完全な消化試合。ちょっとむなしい。ペッテルセン優勝。
12/6(土)Trondheim
リューケルソイ、地元で今季初優勝、通算2勝目。ちなみに初優勝は去年の札幌。
12/7(日)Trondheim
強風のため中止。
12/13(土)Neustadt
強風のため中断。続きは翌日。日曜日は2試合やる予定。総合を語るのはまだ早いが、5戦を終え、マリシュがトップ。リューケルソイとアホネンが同点2位
12/14(日)Neustadt
金曜の予選結果が生かされ飛び始めたのは14時。日没のため1本で終了。キウル初優勝。2試合目は当然、行われず。
12/20(土)Engelberg
リューケルソイ、今季2勝目。総合トップに立ち初めてのイエロービブ。総合2 位はアホネンで20点差。
12/21(日)Engelberg
雨から変わった重い雪がシュプールに詰まり何度も中断する。チェホンチル転倒後、中止が決定。
12/29(月)Oberstdorf
05MWに向けK115からK120に改修。ペッテルセン143.5mのレコードを飛んで優勝。
1/1(木)Garmish P.K.
ペッテルセン連勝。2年前のハナヴァルトの4戦全勝の再現か?!
1/4(日)Innsbruck
ジョンタ初優勝。ペッテルセン3連勝ならず。今季初の北欧人以外の優勝。
1/6(火)Bischofshofen
再びペッテルセン優勝。ジャンプ週間総合V。WC総合でもトップに躍り出る。総合2位は98点差でアホネン、3位リューケルソイ。
1/10(土)Liberec
ドイツの主力、マリシュ、日本勢はお休み。ペッテルセンは現地入りするも風邪で欠場。アホネン今季初V。
1/11(日)Liberec
連日、風のため1本で決着がつけられる。アホネン連勝。総合首位を奪取。リューケルソイは12位、15位とこの台が苦手?
1/17(土)Zakopane
不調なドイツ勢を引っ張るウアマン初優勝。シュタイアートドイツ今季初V。
1/18(日)Zakopane
ヘルヴァルト今季初V=AUT今季初V。ハナヴァルトは棄権して帰国。マリシュ、地元で2戦とも2位と戻してくる。
1/23(金)Hakuba
雪で予選中止。全員が本戦に進むも試技なし。シュプールに降り積もる雪。整備直後に飛んだハウタマキ今季2勝目。
1/24(土)Sapporo
選手は試合当日に東京から札幌入り。リューケルソイ優勝。アホネン2位。シュミット6位。
1/25(日)Sapporo
リューケルソイ連勝。大倉では3連勝。札幌はついてる?! 総合でも4位から2位にジャンプアップ。葛西、地元で2位表彰台。アホネン3位。
2/7(土)Oberstdorf
フライングでもリューケルソイ敵なし。今季5勝目。2位はアホネン。
2/8(日)Oberstdorf
風雪のため中止。ペッテルセン、転倒で肋骨にひびが入っていることが判明。
2/14(土)Willingen
アホネン優勝。今季3勝目通算18勝目。224点差で総合1位。ドイツの新鋭シュペートが2位で地元の面目を保つ。
2/15(日)Willingen
団体戦。NOR、圧勝。トミーは試技で150m飛ぶ。ドイツ、地元で3位表彰台。
2/20(金)-21(土)Planica
フライングWM。2日間に渡り4本のジャンプの合計で争われた。リューケルソイ優勝。
2/22(日)Planica
フライングWM団体戦。NOR優勝。
2/28(土)Park City
葛西、最年長優勝。金メダリスト、アマン2位。リューケルソイ4位、アホネン14位。アホネン192点差で総合1位を保つ。
2/29(日)Park City
強風のため中止。
3/6(土)Lahti
団体戦。NOR強し。2位はFINと順当。日本3位!!
3/7(日)Lahti
ロモレン、今季初優勝。リューケルソイ2位。アホネン3位。総合は172点差でアホネン、リード。
3/10(水)Kuopio
ロモレン、連勝。アホネンは大嫌いな台で踏ん張って4位。ここで2本目に進めなかったりしたらヤバかった...。リューケルソイは2位。142点差。あとから思えば、ここかラハティで勝っていたら総合Vだったかも...。
3/12(金)Lillehammer
リューケルソイ優勝。アホネン7位。リューケルソイ、78点差で総合でもアホネンに迫る。アホネンは好きな台でリードを広げておきたいところだっただろうが...。
3/14(日)Oslo
最終戦だというのに、霧のため1本で終わる。リューケルソイ優勝。アホネン8位。WC総合は、わずか10点差でアホネンが辛くも逃げ切り、初の総合優勝を果たす。アホネンは11位でも総合V、12位だったら同点、13位以下だったらリューケルソイの勝ちだった。
開幕戦を勝ったハウタマキがイエロービブをしていたのはたったの1戦。その後マリシュの手に。やはりまたマリシュか?!の声をよそに、NOR勢の台頭。ジャンプ週間でペッテルセンが3勝し、同僚リューケルソイから総合トップを奪う。しかし次のリベレッツをペッテルセンが風邪で欠場。アホネンは優勝して総合トップに。以来、リューケルソイの強さは目立ったが、結局、アホネンは最終戦までイエロービブをキープした。 表彰台13回。TOP10を外したのは4回。そのうち15位以下だったのはクーサモのたった1回(リューケルソイは表彰台11回。TOP10圏外は5回)。この安定性、総合優勝に値する。
◇スヴェン・ハナヴァルト◇
前半はそれほど悪くはなかった。もちろん以前の自分の成績と比べるんだろうけど。でも受け入れなければ...。なのに腫れ物に触るように休ませてみたり...そんな気がしました。結局、リベレッツ×2、ザコパネ、日本シリーズ、パークシティ後すべて、全部で11戦を棄権。総合24位。順位はいいとして、本人はリセットしたいんでしょうけど、これではいけない。たとえ点差が開いてもコールドゲームになるまでやらないとね。
よく言われることだけど技術的欠陥は修正できる。試合を休んでどこかにこもって修正する。ただ欠陥がもっと深いところ、例えば心にある場合は直せない、と。今シーズンは休んでも休んでも結果が出なかった。エンゲルベルクでいいジャンプができた。本人、ガッツポーズ。でも今はもっと飛ぶ選手がいるということを受け入れなければ。来シーズンBMIが導入されると、彼にはますます状況は不利になる。このまま辞めたりしないでほしい。

◇ドイツチーム◇
今シーズンはミカ・コヨンコスキとラインハート・ヘスが笑った年と言われている。ヘスさんは昨シーズン結果を出せずに辞任したが、コーチが変わっても同じ、むしろ悪くなっているじゃないか、ほ〜ら見ろと。ドイツにはウアマン、シュペートといった明るい兆しもあるにはある。ほら、シュミットだってがんばっている。

◇オーストリアチーム◇
ルールぎりぎりのスーツ作戦が功を奏したのか、新戦力が次々にコンチから上がってきただけでなく、優勝もした昨シーズンに比べ、今季はヘルヴァルトのたったの1勝。国別ではNOR、FINに次ぐ3位。ヘルヴァルト(WC総合5位)、モーゲンシュテルン(WC総合6位)以外の選手は、今季でヘッドコーチを辞めるレピストコーチとの不調和も囁かれていた。ヘルヴァルトは家庭の事情でラハティ以降を棄権したが、最後まで参戦していれば3位は堅かっただろうとも言われている。来季、AUTを率いるのは若いポイントナーコーチ。WM、五輪に向け再建なるか?!

◇来シーズン◇
体重ルールができれば、明らかに勢力図は変わってくるでしょう。それでも肉体派(?)、アホネン有利か?!


◆◇Nordic Combned◇◆
何と言っても最後2戦の高橋大斗の優勝が最大の出来事。ジャンプよりもクロスが強いという北村選手も頼もしく、今後が楽しみです。と日本チームから入ってみましたが...

マンニネンとアッカーマン
アッカーマン、総合三連覇ならず。大まかに言うと前半はアッカーマン、後半はマンニネン、のシーズンだった。複合もFINで、マンニネンが総合優勝し、ラユネンは引退。21戦中2戦が中止。マンニネンとアッカーマンが7勝 ずつ。モアン(NOR)、ロドウィック(USA)、ラユネン(FIN)が1勝ずつする中、高橋大斗の2勝が光る。

(s)=sprint,(m)=mass start 数字は順位
Manninen Ackermann
優勝者
Kuusamo 12 11 1
Kuusamo(s) 13 11 1
Trondheim 12 11 1
Trondheim
cancelled
Val di Fiemme
16
11 1
Val di Fiemme(m)) 11 14 1
Oberhof 16 11 1
Reit im Winkl(s) 14 18 Moan
Schonach 13 12 Lodwick
Seefeld 11 17 1
Seefeld 11 14 1
Nayoro 13 14 Lajunen
Sapporo(m) 11 19 1
Sapporo(s) 11 DNS 1
Oberstdorf 11 16 1
Liberec
12
11 1
Liberec
cancelled
Oslo(s) 11 13 1
Oslo 18 11 1
Lahti(s) 13 10 Takahashi
Lahti 14 12 Takahashi
11/29(土)Kuusamo
開幕戦。アッカーマン優勝。
11/30(日)Kuusamo
スプリント。アッカーマン連勝。
12/6(土)Trondheim
アッカーマン3連勝。あらら、このまま行くのか?!
12/7(日)Trondheim
強風のため中止。
12/12(金)Val di Fiemme
昨年のWMでここで金を取ったアッカーマン4勝目。
12/13(土)Val di Fiemme
マススタート。マンニネン、今季初優勝。前半のクロスは4位。
12/30(火)Oberhof
ここから3戦がヴァールシュタイナー ドイツグランプリ。アッカーマン地元で5勝目。ゴットヴァルト2位。
1/2(金)Reit im Winkl
スプリント。モアン初優勝。NOR人が勝ったのは3年振り。ゴットヴァルト、ゴールスプリントでロドウィックと交錯し手首を負傷。ショーナッハを棄権して帰国。地元、ゼーフェルトに備える。
1/4(日)Schonach
ロドウィック優勝。
1/10(土)Seefeld
マンニネン優勝。
1/11(日)Seefeld
マンニネン優勝。ゴットヴァルト2位。
1/23(金)Nayoro
ラユネン、今季初優勝。マンニネン3位で総合トップに。アッカーマンは4位。
1/25(日)Sapporo
マススタート。マンニネン優勝。ラユネン2位。3位ビーラー。大斗はクロスで転倒、アッカーマンも転倒で8位に終わる。
1/27(火)Sapporo
スプリント。マンニネン連勝。タンデ2位。ビーラー、また3位。大斗4位。アッカーマン、発熱で欠場。
2/14(土)Oberstdorf
団体戦。FIN(ラユネン/タッルス/マンニネン) 優勝。GER(ハーゼナイ/ヘティッヒ/アッカーマン)2位。AUT(ゴットヴァルト/グルーバー/ビーラー)3位。
2/15(日)Oberstdorf
スプリント。マンニネン連勝。大斗2位。アッカーマンは6位。
2/21(土)Liberec
中止。
2/22(日)Liberec
アッカーマン、今季6勝目。通算19勝目。マンニネン2位。
2/28(土)Oslo
スプリント。マンニネン優勝。アッカーマン3位。
2/29(日)Oslo
アッカーマン、優勝で総合優勝に望みを残す。通算20勝目。マンニネン8位。マリオ、久々の表彰台。16歳でここで勝ったのは10年前?
3/5(金)Lahti
スプリント。高橋大斗、ゴットヴァルトを押さえて優勝。マンニネン、3位で総合優勝を決める。アッカーマンは10位。
3/6(日)Lahti
高橋大斗、連勝。ゴットヴァルト、前日に続いて2位。マンニネン4位、アッカーマン12位。

◇ドイツチーム◇
クロスがとても速いハーゼナイ選手。以前「例えばマススタートでクロスでどのくらいリードしておけば優勝できるか?」と聞かれて「あり得ない」とコーチは答えていたけれど、ジャンプが良くなって今季は表彰台の数も増えた。昨シーズン、好調だったキルヒアイゼンはドーピングを疑われたり(シロでしたよ!!)、今季は良くなかった。やはりメンタル面の問題か。アッカーマンは今年はこれでいいのかな...。

◇フィンランドチーム◇
ラユネン、マンニネン、タッルス、カイタイネン、それぞれが個性的で4人全員がトップ10に入ることもあった。さて、ラユネンの抜けた穴はどう埋めるか。

◇オーストリアチーム◇
ついに1勝もできず、残念。フェリックスは徐々にジャンプの調子が戻ってきているのかなぁ...? ラハティでは勝てそうだったけど...。マリオもオスロで久々の表彰台、よかったです。今はフェリックス以外にアッカーマンやマンニネンのようないわゆる勝ちを見込める選手がいないからなぁ。なんか、ドッカ〜ン!!ってのがないんですよね。でもすっご〜くいいチームです!!

◇来シーズン◇
サンパが引退して、やはりアッカーとハンヌの一騎打?AUTにもがんばってほしい...もちろん日本にも。アッカーマン、地元ドイツでWM2連勝なるか?!