Season 2007/2008

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》Ski Jumping《

Nordic Combined 07/08

WC総合 
11 モーゲンシュテルン(AUT) 1794点
12 シュリーレンツァウアー(AUT) 1561点
13 アホネン(FIN) 1291点
14 ヒルデ(NOR) 1228点
15 バルダル(NOR) 1942点
16 ヤコブセン(NOR) 1827点
17 キュッテル(SUI) 1778点
18 ハッポネン(FIN) 1755点
19 アマン(SUI) 1728点
10 ロイツル(AUT) 1715点
11 ルメレン(NOR) 1690点
12 マリシュ(POL) 1632点
14 コッホ(AUT) 1569点
16 ノイマイヤー(GER) 1507点
19 シュミット(GER) 1273点
19 M.ハウタマキ(FIN) 1273点
26 オッリ(FIN) 1210点
28 竹内択(JPN) 1180点
31 伊東大貴(JPN) 1133点
34 葛西紀明(JPN) 1122点
35 栃本翔平(JPN) 1109点
37 ヨケルソイ(NOR) 1199点
58 湯本史寿(JPN) 1118点
63 岡部孝信(JPN) 1116点
75 東輝(JPN) 1117点
80 渡瀬雄太(JPN) 1113点
国別 
11 AUT 6734点
12 NOR 5302点
13 FIN 3627点
14 SUI 1752点
15 GER 1688点
16 SLO 1519点
17 RUS 1001点
18 JPN 1888点
19 CZE 1820点
10 POL 1804点
11 FRA 1541点
12 ITA 1191点
13 KAZ 1154点
14 SWE 1119点
15 KOR 1115点

シーズンはAUTで始まり(モーゲンシュテルンの6連勝)、AUTで終わった(シュリーレンツァウアーの4連勝)。2人で28戦中(うち1戦は中止)、16勝。アホネンが4勝、ヒルデが2勝、あとはキュッテル、バルダル、ヤコブセン、ハッポネン、ルメレンが1勝ずつ。

モーゲンシュテルンの総合優勝とオーストリア
モルギのWC総合順位
07/08 1位 10勝
06/07 6位
05/06 5位
04/05 7位
03/04 6位
02/03 20位 1勝
モーゲンシュテルンはシュリーレンツァウアーと同様、2002年、16歳でWC初優勝。02/03はAUTのBチームの若手が、現ナショナルチームのヘッドコーチ、ポイントナーの指導下で頭角を現したシーズンで、注目された5人のうち、すでに3人が引退、残る2人がコフラーとモーゲンシュテルンだ。行く末はAUTを、ジャンプ界を担う選手になっていくことを予感させたモーゲンシュテルン(当時のヘッドコーチ、レピスト曰く、「ニッカネンの再来」)、才能のわりになかなかまとまった成績が出なかった。トリノ五輪で金メダルを獲ってから、やっとWCで2勝目。きっとトントン拍子に勝利を重ねないでよかったのだろう...。いつでもどこでも自分が一番でいたいモルギ。その功名心は時として邪魔になる。それをコントロールする精神力を身につけたとき、WC総合を狙う機も熟したのだろう。総合優勝が決まって以降は、モチベーションを維持するのが難しかったようで、来季以降がちょっと心配だけど、まだ22歳だものね...。
AUT選手のWC順位
モルギ 1位
シュリーリ 2位
ロイツル 10位
コフラー 13位
コッホ 14位
パウリ 21位
フェットナー 29位
ヘルヴァルト 53位
イナウアー 58位
カルテンベック 68位
カイザー 80位
この10年、トップにいて、チームを引っ張ってきたヴィドヘルツルとヘルヴァルトが引退した。この2人がWCに出ないので、ベテラン枠に座ったロイツルは後半調子を落としたものの10位にとどまったが、未だWC未勝利のまま。コッホはようやく自分の立ち位置を見つけたようだ。AUTは世代交代がうまくいっていると言われる。確かにトレーニングシステムや育成はうまくいっているのだろう。交替というか椅子取りゲーム。そして新陳代謝がいいというのは、激変ではなく、徐々にだということ。突然、新星が現れるだけではない。COCではなんと総合ベスト10のうち8人がオーストリア人。総合優勝したトゥルンビヒラーやカルテンベックは来季、WCでやっていけるのだろうか。上も下もつかえていて、ドロップアウトしませんように。

ノルウェーは5勝
NOR選手のWC順位
ヒルデ 4位
バルダル 5位
ヤコブセン 6位
ルメレン 11位
ペテシェン 33位
ビストール 37位
ヨケルソイ 37位
ステンスルー 47位
オーロース 51位
ヴィルベルグ 53位
前半、チームを引っ張ったのが今季NOR最多の2勝を挙げたヒルデ(87.9.22生まれ)。ヤコブセン(85.2.17生まれ)とともにコヨンコスキに見いだされたが、ヤコブセンから遅れること1年、WC初勝利を挙げた。
フライング世界選手権ではルメレンがトップで折り返すも、優勝できず。団体戦も得意種目ゆえに気合いが入りすぎて、勝とうと力みすぎた。
ヤコブセンやヒルデとちがって、根気強くコンチ周りをしていたバルダル(82.8.24生まれ)。COCでは2季連続総合優勝したりもしていたが、WCはレベルがちがうのか、ここ数年、WCとCOCを行ったり来たり。やっと今季、開花した。何度も予選を勝ち、上位入賞が続き、ついにザコパネで優勝。
NORは国別でAUTに次いで2位。と言っても1000点以上差がある。両チームとも10位以内に3人ずつ。NORも平均していいが、AUTはモルギが勝ち続けたのが大きかった。
ステンスルーは引退を発表した。ヨケルソイはどうするのかな...

FIN選手のWC順位
アホネン 3位
ハッポネン 8位
M.ハウタマキ 19位
オッリ 26位
ケイトゥリ 49位
ラッピ 52位
リンドストローム 58位
J.ハウタマキ 68位
ニエミ 72位
ラリント 82位
アホネンなきあとのフィンランドは...
FINがチームとして強いと感じたのは、リストやカンテーがいた、そうコヨンコスキのころ。それ以前も以降もわりとアホネンのワンマンチームで、アホネンがよくないときはM.ハウタマキとか...。牽引車だったアホネンが引退した今、チーム的にどうなのと囁かれるが、選手は国の威信だとか、チームのためにとか言われても困るよね。チームを背負うという発想は彼らにはないだろうが、ゴットヴァルト引退後の複合AUTのように、1人1人が、自分がトップになると奮起すれば、結果は付いてくるように思う。意外と、頼れる人がいない方がいいかも。ハッポネンなんて、その片鱗があったもの。
アホネンは早くコーチになってくれたらいいのになぁ。

ドイツ...
GER選手のWC順位
ノイマイヤー 16位
シュミット 19位
ウアマン 27位
シュペート 36位
ホッケ 45位
フロイント 68位
ヴァンク 71位
リッツァーフェルト 76位
怪我さえなければ、昨季、ブレイクしていたはずのノイマイヤーは一時はトップ10に入っていたが最終的には16位だった。ジャンプ週間で総合3位というのは大きいし、彼にとっては満足いくシーズンだっただろう。シュミット・ハナヴァルト以降、ドイツは選手が育っていないと言われる。ある世代がぽっかりと抜けていると。それが、ジュニア世界選手権で金メダルを獲ったヴァンクとシュミット達の間なのかもしれない、とふと思う。ヴァンクはこれまで目立つところもなく、メダルはイナウアーの転倒による棚ボタかもしれないが。シュミットが...そこまで来ている。かつての3強のうち2人は辞めてしまった。頂点で辞めたかったアホネン、そしてこのままじゃ辞められないマルティン、なのかな...。とりあえず、ペーター、お疲れさま。心機一転、みんながんばれ!!

日本
日本選手のWC順位
竹内択 28位
伊東大貴 31位
葛西紀明 34位
栃本翔平 35位
湯本史寿 58位
岡部孝信 63位
東輝 75位
渡瀬雄太 80位
一筋の光が見えた気もする。最高位の竹内クン、何かがちょっとちがうと感じるのはFIN留学していたからではなく、きっと北海道の子じゃないからだ。私自身、道産子じゃないので、北海道=地元の意識はないが。でも、なんか、新しいぞ、という気がする。大貴クンは本人の調子もあるんだろうけど、彼女のこととか気がかりだったのかな、今、思えば。アホネンが、よく言ってた、「プライベートで何かあるとすぐにジャンプに出ちまう」って。来季はより一層の奮起をしなければね、パパになるのだから。栃本選手はこのまま伸びてくれることを願う。梅崎クンは夏、好調だったし、湯本くんも開幕時はよかった。国際試合の経験をたくさん積んで、WCの常連になって、ふつうにワールドで飛べるようになるといいと思う。


》Nordic Combined《

SPRINT 総合
11 アッカーマン(GER) 508点
12 ラミィシャプイ(FRA) 504点
13 B.グルーバー(AUT) 497点
14 ビーラー(AUT) 448点
15 タンデ(NOR) 396点
16 デモン(USA) 394点
17 モアン(NOR) 332点
18 キルヒアイゼン(GER) 314点
19 フレンツェル(GER) 312点
10 クライナー(AUT) 304点
11 シュテヒャー(AUT) 204点
13 小林範仁(JPN) 173点
18 高橋大斗(JPN) 121点
23 マンニネン(FIN) 110点
53 加藤大平(JPN) 661点
WC総合
11 アッカーマン(GER) 1174点
12 タンデ(NOR) 1978点
13 デモン(USA) 1902点
14 B.グルーバー(AUT) 1894点
15 ラミィシャプイ(FRA) 1776点
16 ビーラー(AUT) 1766点
17 フレンツェル(GER) 1752点
18 キルヒアイゼン(GER) 1676点
19 モアン(NOR) 1667点
10 クライナー(AUT) 1622点
13 小林範仁(JPN) 1348点
14 マンニネン(FIN) 1333点
15 シュテヒャー(AUT) 1253点
20 高橋大斗(JPN) 1275点
40 湊祐介(JPN) 6185点
48 加藤大平(JPN) 6157点
国別
11 GER 3341点
12 AUT 2911点
13 NOR 2329点
14 USA 1184点
15 FIN 1158点
16 FRA 6993点
17 JPN 6643点
18 SUI 6422点
19 CZE 6220点
10 ITA 6611点
10 RUS 6611点
12 SLO 6615点

タンデ(NOR) 4勝 2位
アッカーマン(GER) 3勝 1位
キルヒアイゼン(GER) 3勝 8位
B.グルーバー(AUT) 2勝 4位
ラミィシャプイ(FRA) 2勝 5位
ビーラー(AUT) 2勝 6位
デモン(USA) 1勝 3位
フレンツェル(GER) 1勝 7位
モアン(NOR) 1勝 9位
ハーゼナイ(GER) 1勝 16位
何と言っても、フェリックスがいなくなって初めてのシーズンだったわけだけど...。AUTはベルンハート・グルーバーがついにWC初優勝を果たし、ビーラーが2勝。国別優勝は続けられなかったが、周りが心配するほどの落ち込みはなかった。10月、ジャンプ練習中に前十字靱帯を故障したミヒャエル・グルーバーは復帰できないまま引退を決めた。残念。

ドイツはアッカーマンが開幕戦でV、3勝を挙げる。キルヒアイゼンが3勝、フレンツェルとハーゼナイが1勝ずつで計8勝で国別優勝(2位AUTと430点差)。アッカーマンはジャンプの調子が戻って、01/02、02/03に続いて3度目の総合優勝を果たした。

王者、マンニネンは1勝もできなかった。不調の原因はインフルエンザの影響とパイロットになる訓練校に通っていたから。場合によっては引退すると言うが...。コイヴランタ、リューナネンと若手も育ってきている。シーズン最後のFIN選手権ではカイタイネンがよかった。

タンデは複合選手として一回りも二回りも大きくなって、地歩を固めた。実際、体も大きくなったと思う。4勝は最多勝。

世界選手権の大転倒から復活した高橋大斗。今季はジャンプの調子がそこそこよく、いつも走りは一桁順位で、ゼーフェルトでは自己最高の4位になった(あと少しで表彰台!!)小林範仁選手。複合ニッポン、期待してます。

マススタートにスプリントポイント導入
これまで、マススタートは、唯一、どちらかというとジャンプが得意な選手に有利な試合方式だった。それを、自転車ロードレースのように「スプリントポイント」を設けて、ポイント毎のトップ通過者に加点して優遇するのは、狙いは何? 接戦? 後半ジャンプ1本目でクロスの持ち点と合わせて30位以内に入らなければ2本目を飛べないというので、クロカンが苦手な選手には充分、理不尽なのに。
以前に比べて、クロカンが得意な選手のジャンプはうまくなってきている。それ故、今はジャンプが得意なだけでは勝てない。それで走力を強化する。すると自然とジャンプの力は落ちる。それでもジャンプもクロスも平均してどちらもいい方が成績は出やすい。より、「コンバインド」競技になってきているのだと思う。
グンダーセンでは1本目35位以内でないと2本目に進めない=後半走れない。それは確かにキツいが、40位以内でなければいくら走りが早くても上位入賞は望めないし、40位でさえあれば、走れる選手なら10人抜いてポイントを取ることは可能だ。それに比べて、ジャンプは得意、走りは苦手な選手が、マススタートの前半クロカンである程度の位置にいなければ、いくら大ジャンプをしても2本目に進めない可能性の方が高い。ジャンプ型の選手を応援しているわけではないのだが、何か納得いかない...。