今季初、史上初の札幌WCキャンセル。札幌=風のイメージがまた強まるなぁ。 せっかく来たのに、とくにシミィには、申し訳なくて。胸がふさがって、重かった。ギリギリで決めた来日。シミィにはもちろん来ないという選択もあった。 辛うじて行われた一試合。シュリーリ優勝(100点)、シミィ7位(36点)で、さらに広がる点差。もっとも、来ていなければ100点、二試合やってれば200点開いていた。それはやっぱり、あまりに大きすぎる、総合を狙うのなら。 WMに的を絞って欠場する。それでもしWMで結果が出なければ落胆は大きいし、結果を出したいプレッシャーはさらに大きくなる。 日曜日、荻原健司さん。大倉の階段を下りながら「オレ、なんのために来たんだろ...」って自問自答。そっか、雪男、風男、嵐を呼ぶ男、健司さんだった?! 賞金をもらったスイス陣、買い物かと聞かれ、始めは「ギャンブル」とかってジョークで答えてたけど、でも真顔になって、トレーニングに行くと。「エッ?! 今日?! 今から?!」と聞いたら、今日、やっとくと、週末、楽だからと。そう、これで終わりではない。シーズンは続くのだ。 モルギの話。昨季のように絶好調ではない。すでにエースは取って代わられ、キャリアのピークは過ぎたかのような言われよう...。 ザコパネを休んだ時点で札幌に来ると思った。モルギは札幌にいい感触を持っているし、他の選手が来ないなら、なおさら追いつくチャンスだもの。 総合トップで札幌へ来た去年。自信満々に見えても、プレッシャーがあった。総合争いをするアホネンと札幌でどちらが上回るかは後の明暗を分けるだろうと思われた、残念ながらインフルエンザでアホネンの来札は叶わなかったが。ヤンネが来ててもモルギが勝っていた気はする。 来る日も来る日も、モルギ帽をかぶって待ち受けるファンを見つけて「あ、モルギだ!!」と一緒に写真に収まり、サインをし。でもその実、キリリと口を結び、札幌での復活を胸に秘め。そうして、真のアスリートになっていくんだね。 今季、開幕から好調だったシミィ。ジャンプ週間。オーバーシュトドルフでは勝てたけれど、あのとき、すでにピークは過ぎていた。バンクーバーでシュリーリに追いつかれ、追い越され。ヴィリンゲンで「総合にはプレッシャーがある」と言っている。調子は戻ってきているし、リベレッツでメダルも狙えると思う。大イベントになると出てきて、ひょいっといいとこを持っていく...。それはそのときにすべてが合っただけで、本当に強いのはヤンネのような人、と思ってた。暇さえあればGAME BOYやってた少年が、勝ちたいと思い、プレッシャーを感じ、帳尻合わせなんかもできるようになった。いつの間に総合争いなんてする選手になったの? 数年前、金メダリスト(ダンネベルクさん)のコーチングは響かなかったのにね。 知ってたよ、結婚式、延期したこととか。でもさ、薬指の指輪があまりに誇らしげに光ってたから、聞いてみた、「結婚したの?」って。「いや、してないよ...婚約、したんだ...」と自分で自分の指輪を見つめる。「いいなぁ...」だってシミィと暮らしたら、楽しそうだもの。 あれだけ調子がよければ、機嫌が悪いはずもなく。 ノリノリなシュリーリがどうしようもなく子供に思える。まぁ、実際、子供なわけで。未成年だよ。あんなに賞金与えちゃいけないと思う...。 日曜日、ゲート10と聞いて、「またかよ...」鼻で笑う選手たち。やってたら、またこの人←が勝ってたんでしょうね。 朝8時か夜8時ならできたらしいよ。 カップヌードル争奪戦だったわけだね(日清さん、ご提供いただけないでしょうか?)。ミュージアムのシュミレーターで試合すればよかったのに...。骨折り損のくたびれもうけだと思った。数日後、某サイトのギャラリーで、他の開催地と変わらず、楽しそうな選手たち(+我らスタッフ)の写真を見て、やっと、--嵐を呼ぶ男、数々いれど、試合時間には一考の価値があったものの--誰のせいでもない、不可抗力だったと、ゆっくりと胸のつかえが流れていく...。 さて、表題のチャンピオンとは誰のことでしょう... |