FIS WORLD CUP SKI JUMPING 2005 SAPPORO

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...Welcom back to Sapporo, Jussi!
なんとなくお兄ちゃん派なあたし...

複合と同じく、世界選手権とトリノ五輪のリハーサルをひかえて、札幌WCに参加した選手数は少なく、1Aグループも含めて41名。50人以下なので予選は行われない。
優勝候補はAUT、NORのヨケルソイ。トップ選手の不在で、今季、頭角を現している伊東大貴のWC初優勝も望める。地元で弾みをつけてWMに臨めるといいのですが...
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05年2月4日(金) 公式練習 HS134 ()はスタートゲート
1本目
2本目(16)
3本目(14)
一戸剛(JPN) 124.5m(20) 106.5m 129.5m(16)
吉岡和也(JPN) 109.0m(20) 191.0m 199.5m
船木和善(JPN) 108.5m(20) 120.5m 121.0m
岡部孝信(JPN) 133.0m(20) 125.0m 103.0m
東輝(JPN) 133.0m(18) 121.0m 123.5m
宮平秀治(JPN) 198.5m(14) 198.5m 383.5m
ユッシライネン(FIN) 131.0m(14) 105.5m 110.0m
葛西紀明(JPN) 122.5m(14) 106.0m 126.5m
伊東大貴(JPN) 107.5m(14)
125.5m
112.5m
モーゲンシュテルン(AUT) 131.5m(14) 130.5m 134.0m
ヨケルソイ(NOR) 132.5m(14) 120.5m 135.0m
ヘルヴァルト(AUT) 135.0m(14) 123.0m 106.0m
昼間は風が吹き荒れ、しんしんと雪が降り積もり、せっかく遠いところやって来たのに飛べないのか、と誰もが思っていた。ところが夕方になると雪が止み、いいトレーニングができた。やはり、モーゲンシュテルン、ヨケルソイ、ヘルヴァルトの争いになりそうだ。
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インタビュー、記者会見から・・・
AUT:なぜこのメンバーで日本に来たのか?
翌週のトリノオリンピックのリハーサルでもあるプラジェラトWCと、今季のハイライト、世界選手権を鑑みて、多くのトップ選手が来日をひかえる中、ほぼベストメンバーが来日したAUT。ヴィドヘルツルとロイツルは地元で調整している。主にはマテリアルチェックと太股を中心とした筋力トレーニング。インスブルックなどは大雪でジャンプ台が使えないので、フィラッハで練習しているのだという。ロイツルは先頃パパになり、それが地元を離れたくなかった理由の1つでもある。ヘルヴァルト、モーゲンシュテルンは今、非常に調子がよく、直すところがない。調整にもいろいろなやり方があって、2人は試合で調整することを選んだ。世界選手権も試合であるから、試合の練習は試合でしかできない、とヘルヴァルトは言っていた。

「絶対、札幌には来たい」と言っていたヴィドヘルツル。棄権について自分のHPで語っている。タイトルは『寿司はなし!』...「長いこと考えて、日本へは行かないことを決めた。本当はそこで試合をしたかった、だってシャンツェはとてもボクに向いているから! でもさっきも言った通り行かない、理性が勝った。2週間後のWMを考慮すると少ししなければならないことがある。きょう、トレーニングのためにフィラッハに行き、そこに2日滞在、マテリアルテストと筋トレをする。怠けるわけじゃないヨ;o)」〈2月3日の記述から抜粋〉

BMIルールについて:体重を増やさなければならないのはゴルトベルガーとコフラー。ヴィドヘルツルとヘルヴァルトは1、2kg多め。減らせればいいのかもしれないが、不健康に痩せているよりはずっといいとコーチは言う。「全体としてこのルールには賛成。とくに若い選手にはいいことだし、ジャンプというスポーツのイメージ向上にもなる(ジャンパーはガリガリというのは悪いイメージ)。このルールのためにジャンプのスタイルが変わったのは確か。前に進むジャンプではなく、カンテを確実に踏むジャンプが要求されるようになった」

AUTは世界選手権団体戦の優勝候補では?:FIN、NOR、強いチームはたくさんあるし、今シーズンの特徴として、チーム全員が強い国はない。どの国も1人か2人しか強い選手はいない。AUTは確かに国別ではトップだが。それにAUTには極端に風が吹くジャンプ台がない。もちろん試合で風が吹くときはあるが。基本的にAUTで追い風の練習、横風の練習をすることはできない。だから悪天候のときはNORやFIN、日本などにアドバンテージがあるだろう。メンバーはヘルヴァルト、モーゲンシュテルン、ヴィドヘルツル、そして4人目はたぶんロイツル、5人目はリーグルかシュナイダー。

ヘルヴァルト:調子がいいので、試合をしながら調整することを選び、札幌に来た。何がよかったかは最終戦のプラニッツァでわかる。札幌での目標は3位以内。

モーゲンシュテルン:公平な試合でいいジャンプをしたい。目標は3位以内。トップが来ていないからといって、自分以外にも強い選手も参戦しているし、自分がここで突然、勝てるとは思っていない。

ヨケルソイ:札幌はラッキーな場所で、大倉山が大好き。来週、トリノには行かないので、世界選手権のための試合での調整はこの札幌が最後となる。楽しく飛んでいい成績を残したい。上位3名が来ていないのは残念だが、ボクはいつでも一生懸命やっている。

伊東大貴:いつもいたずらを仕掛けてくるモルギ(モーゲンシュテルン)には負けたくない。

ドイツチーム:今年、コンチに来たのがいわゆるコンチ組ではなく、若手だった。そのときはきっと、WCにコンチ組を派遣するため、だと思ったのだが...。今回、来札したのがバーダーとコンチにも来たブルーダー。ブルーダーは若いのに渋い、なかなか才能のある選手だ。

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05年2月5日(土) ワールドカップ第20戦
しんしんと雪が降る大倉山。
午前中に予定されていた公式練習は強風と降雪のため中止となる。空いた時間にNORとAUTがバレーボールをしたがり、あちこち電話して運良くキャンセルになっていたバレーコートを見つける。ところがAUTはその辺でサッカーするからいいということになり、NORは経済的な理由で断念した。

16:00に試技開始予定。すごい雪だ。20分ほど開始が遅れる。J.ハウタマキ130.5m。ゲートを2つ下げる。コフラー130.5m、ユッシライネン131.0m。また2つ下げる。そして降雪のため中断。17:00試合開始。とにかく雪がシュプールに詰まる。吉岡、船木、ユリリエストの3人は飛び直しをした。ほかにも距離を伸ばせなかった選手はいたが、この3人は客観的に見て明らかにスピードが落ちていたからだ。

モーゲンシュテルン135.5m、ヨケルソイ132.0m、ヘルヴァルト131.5m。飛び直した船木135.0m。これが飛型点で一番飛んだモーゲンシュテルンの得点を上回る。18:30、予定よりも30分遅れで2本目開始。岡部135.5m。ジョンタは飛び直しが認められた。そしてまた風のため中断。19:00前、中止が決定する。その瞬間、船木の優勝が決まった。

11. 船木和善(JPN)
135.0m/144.0点
12. トーマス・モーゲンシュテルン(AUT) 135.5m/143.9点
13. ロアー・ヨケルソイ(NOR) 132.0m/139.1点
14. マルティン・ヘルヴァルト(AUT) 131.5m/136.7点
15. ラース・ビストール(NOR) 127.0m/128.1点
15. リスト・ユッシライネン(FIN) 127.0m/128.1点
19. 葛西紀明(JPN) 122.5m/119.5点
17. 宮平秀治(JPN) 110.0m/294.5点
21. 湯本史寿(JPN) 103.5m/280.8点
23. 岡部孝信(JPN) 103.0m/280.4点
26. 吉岡和也(JPN) 101.0m/275.3点
27. 一戸剛(JPN) 100.5m/274.9点
33. 伊東大貴(JPN) 297.5m/265.0点
35. 金子祐介(JPN) 290.5m/256.4点
37. 山田大起(JPN) 289.5m/253.1点
39. 坂野幸夫(JPN) 280.0m/234.0点


6シーズンぶりの優勝。インタビューでは目に光るものが...
1位船木和善:うれしい。吉岡が飛ぶ前、横風で雪がシュプールに入ってきた。それが助走を妨げた。2回目のジャンプにプレッシャーはなかった。2度目のチャンスだったから。もちろんこれは自信になる。たぶん風は一番ついていた。明日もつなげたい。

2位モーゲンシュテルン:きょうは大きな期待を持ってジャンプ台へ行き、風の勝負になると思った。ものすごくいいジャンプをしたので、2位には満足だけど、勝てなくてとても悲しくもある(--2本飛んでいたらおそらく勝っていたでしょう...)。0.1点差の負けは厳しい。札幌に来て以来5本とも130mを越えているが、本番のジャンプが1番だった。でも船木が勝ったこともうれしい。彼は何年もボクのお手本だったし、今もそうだから(いいコメントですね...)。

3位ヨケルソイ:3位には満足。もちろん2本目を飛べたらよかったけど。でも満足。
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05年2月6日(日)  ワールドカップ第21戦
嬉しいWC5位入賞。バーダー。
今日も雪だ。10:00開始予定が30分遅れる。やれやれ。試技。J.ハウタマキ124.5m、ビストール131.0m、モーゲンシュテルン124.5m、ヨケルソイ124.5m。ユッシライネンとヘルヴァルトはパス。
1本目、バーダー128.5m、船木90.0m、ユッシライネン122.0m。3人を残し雪が強くなり、なんと中断(あと3人なのに?!条件変わったら、全員飛び直しかい?!)。そして続行! モーゲンシュテルン128.5m、ヨケルソイ137.5m、ヘルヴァルト127.5m。やっとのことで1本目終了。ドイツCチームのバーダー2位で折り返す。ど〜する???

ジュリーミーティング。チームリーダー会議。続行決定。5人毎にシュプールはブローで(風で雪を飛ばす)きれいにされることに。ヘルヴァルト122.0m、モーゲンシュテルン126.0m、ユッシライネン139.0m。生まれて初めてWCで後ろから2番目に飛ぶバーダー、少しビビって109.5m。リューケルソイ137.5m。130mジャンプを2本そろえたヨケルソイの圧勝だった。

11. ロアー・ヨケルソイ(NOR)
137.5+137.0m/292.1点
12. リスト・ユッシライネン(FIN) 122.0+139.0m/262.8点
13. トーマス・モーゲンシュテルン(AUT) 123.5+126.0m/243.1点
14. マルティン・ヘルヴァルト(AUT) 127.5+122.0m/242.1点
15. フェルディナント・バーダー(GER) 128.5+109.5m/222.9点
16. フローリアン・リーグル(AUT) 109.5+117.5m/200.1点
17. 葛西紀明(JPN) 299.0+118.0m/183.1点
10. 船木和善(JPN) 290.0+103.0m/134.9点
12. 山田大起(JPN) 101.5+289.5m/129.3点
16. 一戸剛(JPN) 104.5+278.0m/114.0点
17. 金子祐介(JPN) 100.5+280.0m/109.4点
18. 岡部孝信(JPN) 289.0+190.0m/107.2点
21. 宮平秀治(JPN) 102.5+175.0m/199.5点
27. 坂野幸夫(JPN) 294.0+166.5m/270.9点
29. 湯元史寿(JPN) 288.5+169.0m/257.0点
32. 吉岡和也(JPN) 282.5+167.0m/240.6点
33. 伊東大貴(JPN) 282.0m/235.1点
35. 東輝(JPN) 277.0m/229.1点


懐かしい感じの髪型のリスト。久しぶりですが、相変わらずやさしかった。
1位ヨケルソイ:きょうは雪と風でハードだった。試合に必要な運がボクにはあったし、とにかく条件に惑わされないようにした。札幌はボクに向いている。ここでは直接前から風が来ることがよくあるし、フライトが持ち味の自分に合う。

2位ユッシライネン:とても嬉しい。今日はすごく難しかった。こういう条件で上位に入れれば、普通の条件なら優勝争いができるとわかる。この週末には満足している。この夏、トレーニングを変えた。それがこの冬の成績の理由。カムバックを信じていた。ジャンプ週間のオーバーシュトドルフ以降、メンタル面も強くなっている。


3位モーゲンシュテルン:きょうの
3位はきのうの2位より嬉しい。このような条件で試合を遂行したジュリーを褒めたい。5人おきに整備されることはとても大事だった。残念ながらきょうのジャンプはきのうほどよくなかった。ヴィドヘルツルやロイツルのように国で調整することもでき、日本に来るかは自由裁量に任されていた。絶対、日本に来たかった。大倉山はボクに向いているし、2年後には世界選手権もある。WC総合に絡んでいけるようになりたい。
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「こんなの試合じゃない!」ジャンプを終えてそう叫んだ選手もいた。こんな雪で、こんな風で、なぜそうまでして試合を続けるのか? ジュリーはむしろもう無理だと思っていた(--多くの日本のファンはジュリーが強行したと思っているし、札幌のOCは無理するなぁと思っている外国のファンもいるようだが)。そしてコーチたちに問う--「続けますか?」と。「2本目をやろう」そう言ったのはこのまま終われば優勝できるノルウェーだった。正常な条件に見えない試合。運も実力のうちというが、トップはちゃんと飛んできて、文句を言えなくなる。途中まではスッキリしない試合、と思った。でも最後にロアーがガツンと飛んできて、こんな条件でも飛べる人は飛べるんだ、と納得させられたり...。FISにとっての消化試合だとは思いたくない。

さて、記者会見ではとてもいい感じだった伊東大貴。どうしたんだろう? 条件が悪すぎた? 地元で初優勝をと力んだ?! 少し心配...。土曜日の船木の優勝以外、消化不良な感じのする日本チームだった...


今回はまったく勝負に関われなかったAUTの2人。コッホ(左)とシュヴァルツェンベルガー。
コッホはまるで長体をかけたみたいだけど、BMIでひっかかってる?
「パパは元気?」とコッホに聞いたら、「うん、また札幌に来たいって言ってるよ、ジンギスカン食べたいって」...どうか、思い出の人にならないでね...
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WC個人総合
ザコパネまで
札幌
第1戦後
札幌
第2戦後
11. アホネン(FIN)→ 1526点(11) 1526点 1526点
12. ヨケルソイ(NOR)↑ 1918点(15) 1978点 1078点
13. ヘルヴァルト(AUT)↑ 1936点(14) 1986点 1036点
14. マリシュ(POL)↓ 1994点(12) 1994点 1994点
15. ヤンダ(CZE)↓ 1979点(13) 1979点 1979点
16. モーゲンシュテルン(AUT)→ 1778点(16) 1858点 1918点
12. 伊東大貴(JPN) 1422点(11) 1422点 1422点
14. 葛西紀明(JPN) 1326点(14) 1355点 1391点
25. 船木和善(JPN) 1105点(59) 1105点 1131点
29. 宮平秀治(JPN) 1173点(35) 1187点 1183点
41. 東輝(JPN) 1141点(41) 1173点 1167点
46. 岡部孝信(JPN) 1127点(44) 1135点 1148点
53. 山田大起(JPN) 1122点
56. 一戸剛(JPN) 1124点 1119点
63. 金子祐介(JPN) 1114点
64. 湯元史寿(JPN) 1110点 1112点
72. 吉岡和也(JPN) 1123点(62) 1118点 1118点
75. 坂野幸夫(JPN) 1114点
国別対抗
1. AUT 3679点
2. FIN 3151点
3. NOR 2320点
4. GER 2081点
5. JPN 1435点
6. CZE 1212点