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SKI JUMPING & NORDIC COMBINEDCOMPETITIONS

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Malysz
Jacobsen
Ammann
Schlieri
Ahonen
葛西
WC総合
1位
2位
3位
4位
8位
26位
優勝者
総点
1453点
1319点
1167点
956点
539点
182点
勝ち数
9勝 4勝 2勝 5勝 0勝 0勝
全29戦
(うち中止5戦)
Kuusamo 34(34) 3(3) 2(2) DNS 55 50 Lappi
− 中止 −
Lillehammer
(Trondheim)
15(24) 10(3) 1(1) 4(9) 6(14) DNS Ammann
3(8) 2(2) 4(1) 1(3) 6(8) DNS Schlierenzauer
Harrachov
− 中止 −
− 中止 −
Engelberg 3(6) 2(3) 4(1) 1(2) 21(10) DNS Schlierenzauer
6(5) 1(2) 2(1) 3(3) 14(11) DNS Jacobsen
Oberstdorf 3(5) 4(3) 5(2) 1(1) 7(10) DNS Schlierenzauer
Garmisch P.K. 12(5) 5(2) 18(3) 4(1) 16(10) 3(22) Kuettel
Innsbruck 6(6) 1(1) 3(3) 11(2) 5(9) 28(23) Jacobsen
Bischofshofen 8(5) 2(1) 3(3) 1(2) 11(8) 42(23) Schlierenzauer
Vikersund 8(7) 1(1) 11(3) DNS(2) 4(8) DNS(26) Jacobsen
− 中止 −
Zakopane 5(6) 7(1) 45(3) 9(2) 25(9) DNS(30) Urbanc
− 中止 −
Oberstdorf
(FHからLHに変更)
1(5) 6(1) 17(3) 4(2) 8(9) DNS(31) Malysz
4(4) 2(1) 13(3) 10(2) 8(9) DNS(31) Uhrmann
Titisee 1(3) 3(1) 6(3) 8(2) DNS(9) 33(32) Malysz
1(3) 4(1) 6(4) 2(2) DNS(11) 15(30) Malysz
Klingenthal
(Harrachov)
2(3) DNS(1) 2(4) 1(2) DNS(11) 17(31) Schlierenzauer
Willingen 7(3) 1(1) 11(4) 17(2) DNS(11) 15(31) Jacobsen
Sapporo 4 14 1 10 14 24 Ammann
1 7 2 8 6 34 Malysz
Lahti 1(2) 31(1) 17(4) 38(3) 8(11) 19(27) Malysz
Kuopio 1(2) 4(1) 7(4) 9(3) 8(11) 36(28) Malysz
Oslo 1(1) 14(2) 5(4) 19(3) 10(11) 9(25) Malysz
54(2) 7(1) 1(3) 41(4) 10(10) 12(24) Ammann
Planica 1(1) 6(2) 2(3) DNS(4) 7(10) 37(25) Malysz
1(1) 2(2) 8(3) DNS(4) 9(8) 28(25) Malysz
1(1) 8(2) 2(3) DNS(4) 17(8) 24(26) Malysz
X(Y):左の数字Xは試合の順位、( )内YはWC総合順位。
暖冬の影響を受けたシーズン:上位4人以外が勝ったのはわずか2回。初戦(ラッピ)とザコパネ(ウルバンツ)。ラッピはまったくのまぐれというのではなく、前半は調子がよかった。総合優勝は最終戦までもつれ、昨季のヤンダ-アホネン対決とはまたちがった形の接戦だった。
中止は全部で5戦。クーサモの2戦目、ハラホフは2試合とも。のちに1試合だけクリンゲンタールで開催。ザコパネの2戦目。大会地の変更がトロンハイムがリレハンメルに、ヴィケルスンの1試合がプラニッツァに。また降雪や風、暖気や雨に伴うシュプールの不具合により、1本で打ちきりになったのが、クーサモの開幕戦、ザコパネ、オスロ、プラニッツァの最終戦。
07/08シーズンは今の予定では1週遅れの11月30日の開幕となる。

新御三家:ヤコブセン、シュリーレンツァウアー、そしてアマン。シーズン当初はヤコブセンとシュリーレンツァウアーのどっちが勝つのかな、という感じだった。アマンは、ソルトレイク五輪シーズン以来の復活。昨季、ブレイクした同国のキュッテルより高値安定していた。最終的には後半、連勝したマリシュの優勝となったが、この目にも新しい3人がシーズンをひっぱった。
マリシュを含めみんな、よく喜び合っていた。これまで勝った誰かを担ぎ上げるのは、たいがいはチームメイトだったのに。アマンは言う、「今季はとてもいい雰囲気で、確かに前とはちがう」と。ヤコブセンもプレッシャーがかかる中、チームメイトがとても助けてくれたのだと言っている。ジャンプやジャンパーは変わってきているのだろうか...。

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シモン・アマン(SUI):1981年6月25日生まれ。今季2勝、通算3勝。
長野五輪のシーズンに16歳でWC初参戦。ジャンプ週間の初戦、オーバーシュトドルフで15位になって五輪の切符を手にする。小ちゃかった、女の子みたいだった、ずっとゲームボーイやってたよね。あれからもう10年経とうとしている...。
WC総合
WM / 五輪
06/07
3位
Sapporo LH 1位 NH 2位
05/06
17位
Torino 15位 38位
04/05
23位
Oberstdorf 27位 44位
03/04
13位
02/03
28位
Val di Fimme 17位 10位
01/02
7位
Salt Lake City 1位 1位
ソルトレイクの二冠で、ハリー・ポッターだの一発屋だの言われる。札幌WMでも勝ち、確かに大大会に強いイメージがあるが、4季ぶりにWCで勝利を挙げた今季、総合でも表彰台に上がった。その躍進の一役を担ったのがブーツだという話だ。
ポイントを稼いでいるのはキュッテルと2人のスイスが国別3位というのは快挙。


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アンデシュ・ヤコブセン(NOR):1985年2月17日生まれ。4勝。
06年3月リレハンメルWCに1A枠で出るも予選落ち。05/06コンチ総合51位...。
オスロ世界選手権のための「チームオスロ2011」。NORスキー連盟が30人ほどの若手のリストを作り、2006年5月、リレハンメルで体力トレーニングを含む4日間の合宿を行った。数週間後、ジャンプ部長からナショナルチーム入りを告げる電話があった。トム・ヒルデとともにヤコブセンはナショナルチームに抜擢される。2006サマーGP総合10位。ナショナルチームに入る前はむしろジャンプは趣味で、というかジャンプでは食べていけず、傍らに配管工をしていた。仕事とジャンプの両立は簡単ではなかった。ジャンプに専念できるようになってからは精神的にも肉体的にも余裕ができ、成績につながっている。もう少しで総合優勝だったのに?! いや、マリシュにはかなわないし、充分、満足している。2年目のジンクスがないことを願います。


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グレゴア・シュリーレンツァウアー(AUT):1990年1月7日生まれ。5勝。
シーズン中に17歳になった。2006年、ジュニア世界チャンピオン。サマーGP、クーシュヴェルで優勝、ヒンターツァーテン、アインジーデルン、ザコパネで2位。GP総合5位。06/07はクーサモとフライングを除いてWC参戦。本人はきっとフライングも飛んでみたかったし、出ていれば総合の表彰台にも立てたのになぁ、と思っているかもしれない。
モーゲンシュテルンは16歳で初優勝し、2勝目を挙げるまで3年かかった。シュリーリもモルギィのように育つか?!


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WC総合
06/07
1位
02/03 1位
05/06
9位
01/02 1位
04/05
4位
00/01 1位
03/04
12位
99/00 28位
アダム・マリシュ(POL):1977年12月3日生まれ。
終わってみれば今季9勝、通算37勝。
今季、初勝利を挙げたのが17戦目のオーバーシュトドルフ。確かにマリシュほどの選手になれば、今季の始めを調子がいいとは言わないのかもしれない。勢いある若手が出てきてそちらが注目されていたせいか。マリシュを優勝候補に挙げた人はいたのだろうか?
00/01シーズンからWC総合3連覇。そして今季、3シーズン振りに総合1位に返り咲いた。4勝目。すごいなぁと思う、そんなこと可能なんだと思う。本当に小さな巨人だ。

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日本は地元開催の世界選手権がすべてだった。銅メダルも取れたしね。WCの出場資格であるGPを含めたWRL55位以内に4人。サマーGPには4人出られる。白馬でも大会があるのでぜひクオータを増やしたい、ですね。

「強化指定から外す」発言で考えたこと
まず「あらら」と思ったのは、タイミング(3月4日)。WMを総括するのはいいけれど、シーズン中に記者発表することではないと思った、たとえ私見であっても。銅メダルを獲ったからと言って、日本ジャンプに厳しい状況は続き、「何か」をしなくてはと思ったのだろうが。

そして考えた。「指定を外す」=支援をしない、つまりそれは同時にWC選出対象からも外れるということ?! 引退勧告ではないだろうが、ゴルディの引退の経緯を思い出す。ゴルディは引退前のシーズン、WC総合36位でクオータも持っていたし(当時は指名制だった)、AUTでは6番めだった。それでもナショナルチームには入れず、その下のAチーム。ゴルディ、32歳は「そろそろ後進に道を譲るときが来ているのでは」との考えに至る。

日本とAUTでは選手層がちがう。悲しいかな、AUTは彼に頼らなくてもやっていけた。日本だってこれまで年齢や経験ではなく、実績、つまり、WCやCOC、国内大会の成績を基本にWCや五輪、WMのメンバーを選んできたはず、基本的に。だから世代交代できていないということは、ベテランの成績を上回る若手がいないということ。ベテランには成績以上の効果もあるだろうし、お客さんを呼べるネームバリューもある。それでも後進に道を譲って、というなら、すぐに成績が出なくてもがまんしなければならない。

それにナショナルチームの世代交代を進めるなら、お金の使い方を含めた参戦方法や育成システムも考えなければ。あの年齢で現役でいられるのは、(会社をクビにならない限り)選手が企業に属している日本ならではだろうし、逆に現状の育成と学校制度では中高生は世界には出にくい。シュリーレンツァウアーと同じ年の謙司郎クンが同じ数のWCに参戦できるかというと、かなり難しい。そして力を発揮する場や発掘の場を、記録会だけでなく、NORがヤコブセンを見つけたように、合宿形式のセレクションなどもすべきかもしれない。

2人は現役続行宣言をしている。これからも日本は彼らに頼っていくのだろう。

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NORのミカ・コヨンコスキは休暇が終わってから自分の進退を考えるという。NORは200万クローネ、約25万ユーロを提示しているらしい。他国とは交渉していない。今季の不振でFINのニクネンはもう辞めるかもしれない。GERから声のかかっていたSUIのシェードラーはナショナルチームからジュニアのコーチになる。ユリアンティラコーチは続投だそうで。もともと2010年までの契約だが、どうもジャパンと一体感が感じられないのは私だけ?