NORDIC COMBINED

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スケジュール 公式練習LH 個人スプリント・前半SJ・大斗の転倒・後半CC
公式練習LH血液検査 団体戦・戦力比較・前半SJ・後半CC・表彰式
公式練習NH 個人グンダーセン・前半SJ・後半CC



スケジュール
2/20(火) 14:00 ジャンプ公式トレーニング HS134 大倉山
2/21(水) 14:00 ジャンプ公式トレーニング HS134 大倉山
2/22(木) 19:00 ジャンプ公式トレーニング HS134 大倉山
18:00 開会式 札幌ドーム
2/23(金) 個人 スプリント
14:00 試技
前半 ジャンプ
HS134 大倉山
15:00 1本目
19:00 後半クロカン 7.5km 札幌ドーム
20:00 メダルセレモニー 個人スプリント
2/24(土) 10:00 公式トレーニング HS134 大倉山
2/25(日) 団体戦
19:30 試技
前半ジャンプ
HS134 大倉山
10:30 1本目
15:30 後半 クロスカントリー 4×5km 白旗山
16:30 ウィナーズプレゼンテーション
2/26(月) 17:00 団体戦メダルセレモニー 札幌駅南口
2/28(水) 10:00 ジャンプ公式トレーニング HS100 宮の森
3/1(木) 10:00 ジャンプ公式トレーニング HS100 宮の森
3/2(金) 10:00 ジャンプ公式トレーニング HS100 宮の森
3/3(土) 個人 グンダーセン
19:30 試技
前半ジャンプ
HS100 宮の森
10:30 1本目
15:30 後半 クロカン 15km 白旗山
16:30 メダルセレモニー
クロカンは2月17日から練習できるが、
19日あたりに札幌入りするチームが多い。ジャンプの公式練習が始まるまではクロカン練習をしたり、体調を整えたり。

ジャンプは公式練習が設定されていて、クロスカントリーはコースオープン時間内にワックス、マテリアルのテストやコースチェック、練習をする。

一大スペクタクルだった開会式。 翌日に試合を控えているNCの選手はほとんど参加していなかったが。

しかし、どうして、開会式だけ見て帰るかなぁ...? そのあと夏見さんが5位になったスプリントとかあったのに...。もったいない。


各国ノミネート
公式練習 HS134 大倉山ジャンプ競技場
2/20(火) T1
2/22(木) T3
G21
G21
G20
G22
G26
永井秀昭(JPN) 194.0 115.0 113.0 108.0 195.5
渡部暁斗(JPN) 111.5 115.0 113.0 121.5 115.5
湊祐介(JPN)
1DNS
198.5 116.5
G24
加藤大平(JPN) 123.5 107.5 116.0 119.0 135.5
フレンツェル(GER) 122.5 116.5 195.5 130.5 136.0
カイタイネン(FIN) 111.0 118.5 118.5 130.0 116.5
G23
小林範仁(JPN) 114.5 120.0 117.5 110.0 114.0
カハコネン(FIN) 106.5 127.5 127.5 116.0 127.5
ヘティッヒ(GER) 117.0 122.0 198.5 114.5 108.0
高橋大斗(JPN) 120.0
115.0 120.5 119.5 122.0
リューナネン(FIN) 125.5 131.0 122.5 118.5 132.0
M.グルーバー(AUT) 112.0 133.0 122.5 123.0 109.0
エーデルマン(GER) 103.5 128.5 198.0 194.5 117.5
リアン(NOR) 127.5 132.0 114.5 106.0 136.5
B.グルーバー(AUT) 120.0 129.0 127.0 115.5 123.0
クライナー(AUT) 120.5 129.0 129.5 114.0 128.0
シュテヒャー(AUT) 127.5 121.5 130.5 109.0 112.5
タッルス(FIN) 110.0 124.5 120.5 119.0 192.0
タンデ(NOR) 127.5 132.0 115.0 119.5 127.5
キルヒアイゼン(GER) 122.5 137.5
DNS
128.5 128.0
アッカーマン(GER) 127.5 133.5 115.5 109.5 116.5
ハーゼナイ(GER) 105.5 191.5 116.0 113.5 109.0
コイヴランタ(FIN) 123.5 134.5 132.0 181.0 121.5
ゴットヴァルト(AUT) 117.0 119.5 120.0 111.0 121.5
ラミィシャプイ(FRA) 119.0 127.5 127.0 124.0 122.0
ビーラー(AUT) 114.0 132.0 128.5 115.0 131.0
モアン(NOR) 116.5 106.5 113.0 199.5 113.0
マンニネン(FIN) 114.5 115.0 117.0 100.5 103.0
20日、最初の公式練習は少々の風、穏やかな天気で行われた。公式練習には各国最大6人まで参加でき、試合には4人までエントリーできる。21日、午前中は良い天気だったが午後、吹雪いてくる。1本飛んで途中でキャンセル。22日は2本でうち切られた。

〈スプリントの各国エントリー〉
AUT:ビーラー、ゴットヴァルト、シュテヒャー、クライナー
最初の3人は決定で、B.&M.グルーバー、クライナーの中から4人目の座を射止めたのはクライナー。

FIN:マンニネン、コイヴランタ、リューナネン、カイタイネン
ジャンプでリューナネンはわかるけど、ヤーッコじゃないんだ...。

GER:ハーゼナイ、キルヒアイゼン、アッカーマン、エーデルマン、フレンツェル
ディフェンディングチャンピオン、アッカーマンは出場権があるのでドイツは5人出られる。トリノの金メダリスト、ヘティッヒを抑えて、18歳のフレンツェルが出場。

JPN:渡部暁斗、加藤大平、小林範仁、高橋大斗

NOR:クレメッツェン、タンデ、リアン、モアン

ジャンプが好調なのは、直前のザコパネWCで優勝したキルヒアイゼン、コイヴランタ、ラミィシャプイ。
優勝候補、マンニネンは昨季のようにジャンプの調子がいいわけではない。それなのに妙に落ち着いていて余裕が見られる。札幌では負ける気がしないのだろうか?



2月23日(金) スプリント HS134/7.5km
◆前半ジャンプ 大倉山ジャンプ競技場
試技 m
本番 m/点
タイム差
11 キルヒアイゼン(GER) 131.5 134.0/130.8 0:00
12 コイヴランタ(FIN) 114.0 131.0/126.7 +0:16
13 ラウート(FRA) 116.0 129.5/123.9 +0:28
14 クライナー(AUT) 124.0 125.5/121.1 +0:39
15 ラミィシャプイ(FRA) 122.0 125.5/119.1 +0:47
15 アッカーマン(GER) 120.0 125.5/119.1 +0:47
15 タンデ(NOR) 127.0 125.5/119.1 +0:47
18 モアン(NOR) 123.0 125.0/119.0 +0:47
19 マンニネン(FIN) 129.0 125.0/118.5 +0:49
10 ゴットヴァルト(AUT) 122.5 126.0/117.7 +0:52
15 シュテヒャー(AUT) 123.0 116.5/106.8 +1:36
17 ビーラー(AUT) 117.5 115.5/104.6 +1:45
20 デモン(USA) 114.0 114.5/102.4 +1:54
27 小林範仁(JPN) 107.5 103.5/89.7 +2:44
33 加藤大平(JPN) 113.5 102.5/85.0 +3:03
34 渡部暁斗(JPN) 110.0 100.5/84.6 +3:05
高橋大斗(JPN) 123.5
24番ゲートで行われた試技。17番スタート、無名のフレンツェル(GER)が133m飛んで、本番のゲートを22に下げさせた。そのお陰で距離が出ない。小雪が降り始めたのもあって助走速度が落ち、10番まで飛んだところでゲートをやっぱり24に上げて再スタート。

35番スタートのクライナー(AUT)あたりから向かい風が出始め、時折、強すぎるくらいになり、それが巻いて追い風になる、という繰り返し。

ゴットヴァルトはすぐ出してもらえた。距離だけなら4番なのに飛型が悪い。ちゃんとテレマークできていればあと5点近くもらえるのに。そうすれば40秒差以内だった。

ビーラーはまず向かい風が強すぎて待たされ、やがてK点付近は追い風に。ついてない。ジャンプ1本のみのスプリントは挽回できない。

モアンとマンニネンは待たされて、強すぎる向かい風が許容範囲の向かい風になったときに飛ばせてもらえた。

フレンツェルは本番では振るわなかったうえに(113.0m/101.1点)、スキーが長すぎて失格になった。走りが得意なようなので見たかったのだが。

高橋大斗の転倒:スキーと靴をつなぐ紐がはずれたらしい。あんな転び方をしたのに、首や頭は打たなかった、脳震盪を起こさなかったのは不幸中の幸いだ。空中でどう落ちれば一番いいか考えたというから...。左肩2カ所単純骨折、左膝骨折、靱帯は大丈夫、と言うことで、全治3カ月だそうだ。よりによって地元の世界選手権でこんなことが起こらなくても...。

前半ジャンプが終わってマンニネン49秒差の9位。充分、射程圏内だけれど、トップは走れるキルヒアイゼンだ。5位にアッカーマン。そしてモアンが47秒差の8位、ゴットヴァルト52秒差の10位、つまり8、9、10とほとんどタイム差がなく走れる3人が並んでいる。きっとキルヒがそのまま行く、あとは3人がどこまで詰めるか...。

◆スプリント後半クロスカントリー 札幌ドーム 7.5km (4×1.875km)

ドームを疾走するキルヒ...見えない?!
札幌ドームで練習できたのは21、22日の2日間。21日の夜の練習では雪はキュッキュッとしまっていて良さそうだった。去年のCCの全日本スプリントのときのような状態だったら最高だったけど、試合の日は+2℃と気温が高く、ザクザクの雪だった。その上、NCのスプリントの前にはCCのスプリントも行われ、コース整備はするものの、限界はあった。
重たい雪に平坦なコース。ふつう難コースの方がテクニックが出ると言われるが、マンニネンには有利な条件だったのかもしれない。

タイム
タイム差
11 マンニネン(FIN) 16:51.2(1) 0:00
12 モアン(NOR) 16:53.5(2) +0.3
13 キルヒアイゼン(GER) 18:09.7(24) +29.5
14 コイヴランタ(FIN) 17:59.4(18) +35.2
15 ゴットヴァルト(AUT) 17:40.3(7) +52.1
16 タンデ(NOR) 17:51.1(15) +57.9
17 ラミィシャプイ(FRA) 17:51.4(15) +58.2
18 アッカーマン(GER) 17:51.8(16) +58.6
19 クライナー(AUT) 18:19.1(30) +1:17.9
10 ラウート(FRA) 18:30.7(35) +1:18.5
12 シュテヒャー(AUT) 17:49.1(11) +1:44.9
13 デモン(USA) 17:32.1(3) +1:45.9
16 ビーラー(AUT) 17:59.2(17) +2:04.0
25 小林範仁(JPN) 17:48.7(10) +2:52.5
31 渡部暁斗(JPN) 18:20.6(31) +3:45.4
32 加藤大平(JPN) 18:41.4(37) +4:04.2
トップで走り出したキルヒアイゼンは必死で逃げる。作戦とかペース配分とかもなく、息が続く限り、足が持つ限り、という感じの走りだった。

2周終わってコイヴランタ、マンニネン、モアン、ゴットヴァルトが2位集団。その後ろがアッカーマン、クライナー、ラウート、タンデの6位集団。

キルヒアイゼンは3周目もトップで外へ出ていく。4周目に入るところで、2位集団からマンニネンとモアンが抜け出す。6.6km地点でマンニネンがスパートし、それについていったのはモアン1人。キルヒアイゼンの「とにかく逃げる作戦」ももはやこれまで。キルヒ、力尽きる。

マンニネンがずっと前を引く。モアンのスキーの方が滑っているようだし、ずっと「つき位置」で力を貯めているか。最後のストレートでモアンとマンニネンが並ぶ。え〜っ!! ハンヌ、またも涙を呑むのか?! いや、ハンヌは強かった。ゴール前、マンニネンが体ひとつ分で制する。

そして4位で入ってきたのはコイヴランタ。ゴットヴァルト、どこでそんなに離されたの?

「キルヒ行けると思ったんだけど...」とバウアージャンプコーチに聞いてみた。「ワックスを合わせるが難しかったし、スキーの選択もまちがった」と彼は言った。「 それでも3位には満足してるよ」まさに金を失ったのではなく銅を獲ったのだ。

本当に誰もがハンヌの初タイトルを喜んでいた。2位に甘んじたモアンが、後輩アンッシが。きらりと光る涙...。ハンヌ、よかったね。表彰式で「1st place and world champion」と紹介されたときの満足そうな顔と言ったら!! それは憎たらしいほど強いハンヌではなかった。1位には何度もなってるけど、世界チャンピオンと呼ばれるの、初めてだもんね。

国歌「わが祖国」に涙が...。
メダリストたち。いい試合だった。
5位に何を思う?

スプリント後半はTV放映時間が変更になり、時間が余ったのか、しかも表彰が始まるまであんなに時間があったのに、しっかり表彰式まで放送された。ふつうなら日本人が誰もいないからカットなのだろうが、ハンヌの喜ぶ顔が見られてよかった。写真はTVの映像から。

CAN:今回、1人で参加したマックス・トンプソン。スタートリストを見るとわかるが、彼はザコパネ所属。だからコーチはポーランド人で会話もブロークンジャーマン。バンクーバー五輪対策なのだろうか?

KAZ:よく転んでいたけど、まぁ、まだまだなんですね。カザフは純ジャンプは悪くはないけど、複合となると選手がいない。よくまぁ、4人集めて団体戦に出た。WMならではで、WCにはまだ出られないレベル。

世界初、史上初の室内からのスタート。悲しいほどお客さんは入ってなかったし、スタンドからコースは遠かった。それはサッカーのときドイツのコも「いいスタジアムだけど、ピッチが遠いね」と言っていた。集客を考えると、その昔、桂市長時代のアイディア、「大通公園クリテリウム」というのもよかったかなと、ツール・ド・北海道のとき思った。見に行きやすいし。でも、ドームのレースは世界的に評判よかったという。それはひとえに、キルヒが逃げ、やがてハンヌたちが追いつき、最後まで接戦で、ハンヌが悲願を遂げる、というレース展開のおかげでもある。とくにサプライズはなかった。でも、もし、例えばハンヌが3位あたりから勝ったのではおもしろくなかっただろうと思う。ジャンプで3位になった時点で勝負はほぼ決まり...。とにかくオメデトウ! いきなり三冠もあるかなぁ...。

公式練習 HS134 大倉山ジャンプ競技場
2/24(土) T4
G24
G19
永井秀昭(JPN) 102.5 105.5
渡部暁斗(JPN) 122.5 112.5
加藤大平(JPN) 119.0 120.5
フレンツェル(GER) 130.5 120.5
G22
カイタイネン(FIN) 119.0 99.5
カハコネン(FIN) 118.0 121.0
ヘティッヒ(GER) 131.0 137.0
G20
リューナネン(FIN) 102.5 130.5
リアン(NOR) 116.5 122.0
B.グルーバー(AUT) 113.5 101.0
シュテヒャー(AUT) 132.0 135.0
タッルス(FIN) 119.5 130.5
G17
タンデ(NOR) 121.0 128.5
ハーゼナイ(GER) 116.5 110.0
ラミィシャプイ(FRA) 133.5 117.0
ビーラー(AUT) 136.0 126.0
さて、再び、団体戦に向けて練習。しかし、休息を取った選手が多い。
M.グルーバー、クライナー、ゴットヴァルト(以上AUT)、コイヴランタ、マンニネン(以上FIN)、エーデルマン、キルヒアイゼン、アッカーマン(GER)、湊祐介、小林範仁(JPN)、モアン(NOR)といったところはお休み。
もうジャンプ練習は必要ないのではと思われるビーラーは休んでいなかった。大倉で何か納得いかないもでもあるのだろうか? でも確かに今日が一番いいジャンプだった。

〈団体戦のエントリー〉
AUT:クライナー、シュテヒャー、ビーラー、ゴットヴァルト
CZE:フラヴィ、スコペク、ドヴォラク、スラヴィク
FIN:コイヴランタ、タッルス、リューナネン、マンニネン
FRA:ブロウ、マルチネス、ラウート、ラミィシャプイ
GER:エーデルマン、ハーゼナイ、キルヒアイゼン、アッカーマン
JPN:渡部暁斗、加藤大平、永井秀昭、小林範仁
KAZ:ソコレンコ、グリン、シャラバエフ、カンケノフ
NOR:クレメッツェン、リアン、タンデ、モアン
SUI:A.フーシュラー、S.フーシュラー、ヘア、リーダー
USA:フレッチャー、E.カメロータ、スピレーン、デモン
※エントリーは試合前日のチームリーダースミーティングの2時間前までに提出しなければらならない(個人戦も同様)。


血液検査について
RUSのヴォロニンとマトフェーフ、ITAのシュトローブルは、血液検査でヘモグロビン値が基準値を上回ったので5日間の出場停止となった。これによって4人しか来札していないRUSは団体戦に出られなくなった。
血液検査はCCとNCの選手全員に行われていて、ドーピング検査とは異なる。血液中のヘモグロビン値は例えば下痢、発汗、嘔吐によって、要するに脱水症状を起こすと高くなり、食後30分が一番濃度が高いとされる。だから検査前はたっぷり水分を摂り、また検査を受ける時間帯も考えた方がいい。
「選手の健康に配慮して出場停止」とのことだが、ヘモグロビン値が高いと頭痛、めまいなどの症状があり、脳梗塞、心筋梗塞などにつながる可能性もある。試合中のアスリートの突然死を防ぐ対策でもあると思われる。
ちなみに、今回、抜き打ちでドーピング検査があったとは聞いていない。選手は求められればいつ何時でも検査に応じなければならず、常に居場所を明らかにしておく必要があるのだが、今回はトリノのようなことはなかったようだ。試合後は上位4人と無作為抽出2人がドーピング検査を受ける。



2月25日(日) 団体戦 HS134/5km×4

◆戦力比較
Performance
NOR
WC
Ski Jumping
Cross Country
タンデ
10
●●●●●●●●●○
●●●●●●●○○○ 17
クレメッツェン
20
●●●●●●●○○○
●●●●●●○○○○ 13
モアン
2
●●●●●●●○○○
●●●●●●●●●● 17
リアン
17
●●●●●●●●●●
●●●●○○○○○○ 14
国別3位
33 27 60
JPN
渡部暁斗
データなし
永井秀昭
データなし
小林範仁
40
●●●●○○○○○○
●●●●●●●●○○
加藤大平
データなし
国別8位
FRA
ブロウ
36
●●●●●●○○○○
●●●●●●○○○○ 14
マルチネス
31
●●●○○○○○○○
●●●●●●●●●○ 12
ラウート
11
●●●●●●●●○○
●●●●●●○○○○ 14
ラミィシャプイ
4
●●●●●●●●●●
●●●●●●●○○○ 17
国別5位
27 28 55
SUI
S.フーシュラー
51
●●●○○○○○○○
●●●●●●○○○○ 9
A.フーシュラー
42
●●●○○○○○○○
●●●●●●●●○○ 11
ヘア
24
●●●●●○○○○○
●●●●●●●○○○ 12
リーダー
39
●●●●●○○○○○
●●●●●●○○○○ 11
国別7位
16 27 43
FIN
リューナネン 21 ●●●●●●●●○○ ●●●●○○○○○○ 12
タッルス 12 ●●●●●●●●○○ ●●●●●●○○○○ 14
マンニネン 1 ●●●●●●●○○○ ●●●●●●●●●● 17
コイヴランタ 6 ●●●●●●●●●● ●●●●●●●○○○ 17
国別2位
33 27 60
GER
アッカーマン 8 ●●●●●●●○○○ ●●●●●●●●●○ 16
エーデルマン 18 ●●●●●●●○○○ ●●●●●●●○○○ 14
ハーゼナイ 7 ●●●●●●○○○○ ●●●●●●●●●● 16
キルヒアイゼン 9 ●●●●●●●○○○ ●●●●●●●●○○ 15
国別4位
27 34 61
AUT
クライナー 15 ●●●●●●●○○○ ●●●●●●○○○○ 13
シュテヒャー 13 ●●●●●●●●○○ ●●●●●●●○○○ 15
ゴットヴァルト 5 ●●●●●●○○○○ ●●●●●●●●●● 16
ビーラー 3 ●●●●●●●●●● ●●●●●●●○○○ 17
国別1位
31 30 61





FISのWCのスタートリストのパフォーマンス評価から各国の戦力を比較してみる。

選手名の横の数字はWCランキングで、世界選手権直前のザコパネWCが終わった時点でのデータ。

パフォーマンスは10点満点。日本選手はWC-Aに出場していないので小林選手以外データがない。ちなみに高橋大斗選手のジャンプの評価は7、走りも7。

AUTはいずれもジャンプ9の2人のグルーバーを外した。
注:SUIのゼッピ・フーシュラーとアンドレアス・フーシュラーは6つ違いの兄弟でアンディがお兄さん。USA
のエリック&ブレット・カメロータは双子。AUTのミヒャエル・グルーバーとベルンハート・グルーバーは赤の他人である。

マンニネンは05/06からジャンプの評価を1つ落としている。確かに去年ほど調子はよくないが、スプリントで金を獲ってノっている。FINはほかの3人がCCでどこまでがんばるか。ジャンプを失敗すれば、
万事休す。

ジャンプ評価7のキルヒアイゼンは今、絶好調。ジャンプではFINとNORが頭1つ抜けているが、CCのバランスを考えると、というか、ジャンプで大失敗しなければ、トップでなくても追い上げられる。

NORは走力があるイメージがあるが、こうして見ると全員7以上のGERの方が走りは強い。NORが金メダルを獲った前回
WMではハマーがいた。2人走れる選手がいるとオーダーの幅が広がる。

このところGER、AUT、FIN、NORの4チームが3つのメダルを争っている。どこか1チームが必ずが貧乏くじを引く、つまりメダルなしに終わるわけだ。このパフォーマンスで見るとおもしろいほど力は拮抗している。今回はどうなるか...。


参考までに過去の大イベントのメダル
2006
Torino
2005
Oberstdorf
2003
Val di Fiemme
2002
Salt Lake
2001
Lahti
AUT
M.グルーバー
ビーラー
ゴットヴァルト
シュテヒャー
M.グルーバー
ビーラー
クライナー
ゴットヴァルト
M.グルーバー
ビーラー
デニフル
ゴットヴァルト
M.グルーバー
ビーラー
シュテヒャー
ゴットヴァルト
シュテヒャー
クライナー
オイゲン
ゴットヴァルト
GER 4位
キルヒアイゼン
ヘティッヒ
アッカーマン
ガイザー
ハーゼナイ
ヘティッヒ
キルヒアイゼン
アッカーマン
シュミット
ヘティッヒ
キルヒアイゼン
アッカーマン
キルヒアイゼン
ヘティッヒ
ヘーリッヒ
アッカーマン
アッカーマン
バーケ
ダイメル
ハーゼナイ
FIN 4位
クイスマ
コイヴランタ
タッルス
マンニネン
クイスマ
タッルス
カイタイネン
マンニネン
マンニネン
カイタイネン
タッルス
ラユネン
マンティラ
マンニネン
タッルス
ラユネン
マンティラ
ラユネン
マンニネン
タッルス
NOR 4位 5位
DNS タンデ
モアン
クレメッツェン
ハマー
グレースリ
タンデ
ハマー
ブローテン
ロテヴァートン
オストヴィク
グラーヴェ
ハマー
ハマー
ブローテン
ヴィーク
ロテヴァートン
JPN 6位 9位 6位 8位 5位
高橋大斗
北村隆
小林範仁
畠山陽輔
青木純平
畠山陽輔
北村隆
正木誠
小林範仁
高橋大斗
青木純平
森敏
富井彦
荻原健司
森敏
高橋大斗
森敏
富井彦
高橋大斗
荻原健司
メンバーは少しずつちがっているのだが、ここ数年、アッカーマン、ゴットヴァルト等の主要選手は変わっていない。ソルトレイクの4位はUSA。



◆団体戦前半ジャンプ 1本目 大倉山ジャンプ競技場
第1グループ ゲート25
合計点
m/点
1位
FIN
リューナネン
138.5/136.7(1)
136.7
2位
NOR
タンデ
134.0/130.8(2)
130.8
3位
AUT
クライナー
130.5/127.6(3)
127.6
4位
GER
アッカーマン
129.5/125.9(4)
125.9
5位
JPN
渡部暁斗
122.5/115.5(5)
115.5
6位
SUI
S.フーシュラー
112.0/199.9(6)
199.9
7位
FRA
ブロウ
111.5/199.8(7)
199.8
第2グループ ゲート24
1+2
1位
FIN
タッルス
130.0/126.0(3)
262.7
2位
NOR
クレメッツェン
132.0/127.9(1)
258.7
3位
AUT
シュテヒャー
131.0/127.2(2)
254.8
4位
GER
エーデルマン
126.0/119.7(4)
245.6
5位
JPN
永井秀昭
114.5/103.9(7)
219.4
6位
FRA
マルチネス
122.0/113.4(5)
213.2
7位
SUI
A.フーシュラー
111.5/105.1(8)
205.0
第3グループ ゲート24
1+2+3
1位
FIN
マンニネン
130.0/124.5(3)
387.2
2位
NOR
モアン
127.5/123.0(4)
381.7
3位
GER
ハーゼナイ
130.0/126.0(2)
371.6
4位
AUT
ゴットヴァルト
123.5/116.7(6)
371.5
5位
FRA
ラウート
127.0/120.9(5)
334.1
6位
JPN
小林範仁
119.0/109.8(9)
319.2
7位
SUI
ヘア
122.0/114.9(7)
319.9
第4グループ ゲート22
1+2+3+4
1位 FIN コイヴランタ 136.5/135.8(1) 523.0
2位 NOR リアン 137.5/129.0(3) 510.7
3位 GER キルヒアイゼン 132.5/128.0(4) 499.6
4位 AUT ビーラー 131.0/127.2(5) 498.7
5位 FRA ラミィシャプイ 132.5/130.0(2) 464.1
6位 JPN 加藤大平 132.0/122.9(8) 452.1
9位 SUI リーダー 107.5/193.0(9) 412.9
いい天気。ということは午後にかけて向かい風が吹いてくるということ。大倉の女神は誰に微笑むのか...。

実際、純ジャンプのシブ〜い試合とはまた異なる、大ジャンプの競演で、それはそれでおもしろかった。

純ジャンプは大倉には珍しいほどほぼ無風の条件だったが、このコンバインドの団体戦ほど頻繁に風の表示が画面に出た試合もない。

コンバインドの団体戦前半ジャンプのスタート順はトリノ五輪の逆順。NORは欠場したので2番スタートだったが、本来、ないであろうこの順番がよかった。巡り合わせとして、風がほぼ常に風が当たりだったから。3番のCZE、4番にUSAあたりなると強すぎになり、やがて巻き始め、追い風になる。つまりNORは許されるMaxの向かい風であることが多かった。そしてFINあたりでまた向かい風に戻る、そんな順番だった気がしてならない。

第3グループから風が強くなり始める。このグループにはモアン、マンニネン、ハーゼナイ、ゴットヴァルト、小林と、ジャンプは得意ではないけれど、走りが強い選手が集まった。ということは、このグループがどこまでふんばれるかはけっこう鍵である。マンニネン、ハーゼナイが向かい風で飛んだあと、ゴットヴァルトは向かい風が強すぎて待たされる。2回もスタートを外し、そうこうするうちに下の風が追い風になる。いやぁ、もう、ホントについてない...。

選手がゲートに入ると、信号は赤から黄色になる。黄色は最低10秒。準備ができて風が問題なければ、信号は緑に変わり、10秒の緑の間にスタートする。黄色が45秒続くと赤に変わり、選手は一度スタートから外れる。
画面表示は、上がカンテ(踏み切り)付近で下がK点付近。向かい風でも追い風でも2.5m以上だと矢印は緑から赤に変わる。赤から緑に変わっても緑が5秒以上続かないと信号は緑にならない。



◆団体戦前半ジャンプ 2本目 大倉山ジャンプ競技場
第1グループ ゲート21
m/点
2本目小計
合計
点差
1位
FIN
リューナネン
138.5/134.2(1)
134.2(1) 657.2
2位
NOR
タンデ
124.5/118.4(5)
118.4(5) 629.1 -28.1
3位
GER
アッカーマン
128.5/121.2(4)
121.2(4) 620.8 -36.4
4位
AUT
クライナー
121.0/113.7(7)
113.7(7) 612.4 -44.8
5位
FRA
ブロウ
129.0/125.3(2)
125.3(2) 589.4 -67.8
6位
JPN
渡部暁斗
124.5/122.9(6)
122.9(6) 570.0 -87.2
8位
SUI
S.フーシュラー
128.0/122.1(3)
122.1(3) 535.0 -122.2
第2グループ ゲート21
1+2
1位
FIN
タッルス
130.0/126.0(3)
260.2(1) 783.2
2位
NOR
クレメッツェン
131.5/127.3(2)
245.7(2) 756.4 -26.8
3位
AUT
シュテヒャー
132.5/130.5(1)
244.4(3) 742.9 -40.3
4位
GER
エーデルマン
123.5/117.2(5)
238.0(4) 738.4 -44.8
5位
FRA
マルチネス
119.0/109.8(6)
235.1(6) 699.2 -84.0
6位
JPN
永井秀昭
108.5/96.7(7)
214.6(7) 666.7 -116.5
7位
SUI
A.フーシュラー
125.0/119.0(4)
241.4(5) 654.0 -129.2
第3グループ ゲート21
1+2+3
1位
FIN
マンニネン
129.5/125.4(1)
385.6(1) 908.6
2位
NOR
モアン
122.0/115.4(5)
361.1(3) 871.8 -36.8
3位
GER
ハーゼナイ
125.0/120.0(4)
358.4(4) 858.0 -50.6
4位
AUT
ゴットヴァルト
119.5/110.4(6)
354.6(6) 853.3 -55.3
5位
FRA
ラウート
127.0/120.9(2)
356.0(5) 820.1 -88.5
6位
SUI
ヘア
125.5/120.6(3)
361.7(2) 774.6 -134.0
7位
JPN
小林範仁
108.0/94.6(9)
309.2(7) 761.3 -147.3
第4グループ ゲート20
1+2+3+4
合計
タイム差
1位 FIN コイヴランタ 136.0/134.7(2) 520.3(1) 1043.3
0:00
2位 NOR リアン 140.5/132.1(3) 493.2(3) 1003.9 +0:39
3位 GER キルヒアイゼン 142.0/135.9(1) 494.3(2) 993.9 +0:49
4位 AUT ビーラー 131.0/128.7(5) 483.3(5) 982.0 +1:01
5位 FRA ラミィシャプイ 132.5/129.0(4) 485.0(4) 949.1 +1:34
6位 JPN 加藤大平 131.0/123.2(6) 432.4(7) 884.5 +2:39
7位 SUI リーダー 110.0/196.0(9) 457.7(6) 870.6 +2:53
1本目、AUTは4位で折り返す。前半ジャンプをいい位置で終えたい。狂ったシナリオを修正しようと、どこか焦っていた気がする。それがまずクライナーのジャンプに出た。ゴットヴァルトも力が入った上に2本とも風が当たらなかった。マリオは4人の中で唯一、2本とも風に恵まれ、130mを越すジャンプ。ビーラーは条件がいいとは言えなかったけど、その条件でできる限りのとてもソリッドなジャンプをしていた。ほんの小さなちがい、それは風であったり、ミスであったり、それが少しずつ積み重なって1分の差になった。AUTばかりがついてない、それでも挽回しないと、と思いすぎたのかもしれない...。

FINはマンニネンの個人金メダルでチーム全体がいい感じ。風にも恵まれ、リューナネン、コイヴランタというジャンプ得意な若手が実力を発揮。他チームに比べてプレッシャーが小さかったかも。

GERはキルヒアイゼンが絶好調。ジャンプ苦手なハーゼナイが予想以上のジャンプをする。そしてアッカーマンもエーデルマンも失敗せず、49秒差で後半へ。

NORはツキに見放されず、クレメッツェンとリアンの大ジャンプで後半へと望みをつないだ。

JPNは加藤選手のジャンプはすばらしく、絶頂期の高橋大斗を思わせるが、全体的に大斗の穴を埋めようと固くなったのだろう。


〈各チームのリレーのオーダー〉
1走
2走
3走
アンカー
前半1位 FIN コイヴランタ リューナネン タッルス マンニネン
前半2位 NOR クレメッツェン リアン タンデ モアン
前半3位 GER ハーゼナイ アッカーマン エーデルマン キルヒアイゼン
前半4位 AUT ビーラー クライナー シュテヒャー ゴットヴァルト
前半5位 FRA マルチネス ブロウ ラウート ラミィシャプイ
前半6位 JPN 永井秀昭 加藤大平 渡部暁斗 小林範仁
前半7位 SUI ヘア A.フーシュラー S.フーシュラー リーダー
後半クロスカントリーのリレーのオーダーはジャンプが終わってから、順位やタイム差を見て決められるが、ジャンプ終了15分後に締め切られる。もちろん、提出前に他チームのオーダーを知ることはできない。


◆団体戦後半クロスカントリー 4×5km 白旗山距離競技場
1周2.5kmを1人2周=5.0km×4人=20km
スタート時
個人タイム
リレー(ゴール)時
1走
1位
FIN
コイヴランタ
0
12:31.2(4)
+17.9
12:31.2
0
1位
2位
NOR
クレメッツェン
+39.4
12:50.1(7)
+36.8
13:29.1
+57.9
4位
3位
GER
ハーゼナイ
+49.4
12:13.3(1)
0
13:02.3
+31.1
2位
4位
AUT
ビーラー
+1:01
12:25.7(2)
+12.4
13:26.7
+55.5
3位
5位
FRA
マルチネス
+1:34
12:44.5(6)
+31.2
14:18.5
+1:47.3
5位
6位
JPN
永井秀昭
+2:39
13:00.6(8)
+47.3
15:39.6
+3:08.4
7位
7位
SUI
ヘア
+2:53
12:31.3(5)
+18.0
15:24.3
+3:16.4
6位
2走
1位
FIN
リューナネン
0
12:44.8(7)
+28.9
25:16.0
0
1位
2位
GER
アッカーマン
+31.1
12:19.4(2)
+3.5
25:21.7
+5.7
2位
3位
AUT
クライナー
+55.5
12:40.6(5)
+24.7
26:07.3
+51.3
3位
4位
NOR
リアン
+57.9
12:40.3(4)
+24.4
26:09.4
+53.4
4位
5位
FRA
ブロウ
+1:47.3
12:15.9(1)
0
26:34.4
+1:18.4
5位
6位
SUI
A.フーシュラー
+3:16.4
12:20.8(3)
+4.9
27:45.1
+2:29.1
6位
7位
JPN
加藤大平
+3:08.4
13:22.0(9)
+1:06.1
29:01.6
+3:45.6
8位
3走
1位
FIN
タッルス
0
12:20.0(4)
+6.4
37:36.0
+0.7
2位
2位
GER
エーデルマン
+5.7
12:13.6(1)
0
37:35.5
0
1位
3位
AUT
シュテヒャー
+51.3
12:17.9(3)
+4.3
38:25.2
+49.9
3位
4位
NOR
タンデ
+53.4
12:16.1(2)
+2.5
38:25.5
+50.2
4位
5位
FRA
ラウート
+1:18.4
14:08.2(9)
+1:54.6
40:42.6
+3:07.3
6位
6位
SUI
S.フーシュラー
+2:29.1
12:29.1(5)
+15.5
40:14.2
+2:38.9
5位
8位
JPN
渡部暁斗
+3:45.6
13:10.5(8)
+56.9
42:12.1
+4:36.8
8位
4走 1位 GER キルヒアイゼン 0 12:08.0(4) +29.1 49:43.3 +28.4
2位
2位 FIN マンニネン +0.7 11:38.9(1) 0 49:14.9 0:00
1位
3位 AUT ゴットヴァルト +49.9 12:02.1(3) +23.2 50:27.3 +1:12.4
4位
4位 NOR モアン +50.2 12:01.4(2) +22.5 50:26.9 +1:12.0
3位
5位 SUI リーダー +2:38.9 12:42.5(9) +1:03.6 52:56.7 +3:41.8
5位
6位 FRA ラミィシャプイ +3:07.3 12:42.1(8) +1:03.2 53:32.6 +4:09.8
6位
8位 JPN 小林範仁 +4:36.8 12:20.5(6) +41.6 54:32.6 +5:17.7
8位
スタート時
個人タイム
リレー(ゴール)時
ハーゼナイ、ひとこぎ毎に「ずん」と差が詰まっていく。クレメッツェンを抜いて18秒差を縮め、2位でアッカーマンにバトンタッチ。4位スタートのビーラーもNORを抜き3位に。

アッカーマン、1位FINに5.7秒差までに詰め寄る。25秒以上差が詰まった。クライナー、3位キープはがんばった。相手がリアンだからか。

エーデルマンってこんなに走れたっけ?! ついにタッルスを抜いてGER、首位に立つ! マリオも20秒近く2位との差を縮めた。そしてタンデ。全員の中で8位タイム。

0.7秒差の2位で走り出したマンニネンはやがてキルヒアイゼンをかわし、トップに立つとどんどん引き離してそのままゴールした。サンパの引退以来、FINが団体で勝つのは難しいのかなと思っていた、マンニネンのほかにもう1人走れる選手がいないと。

3位争いを制したのはNOR。最終的には0.4秒差。AUTはあと少し速ければ、というよりも、やっぱり、あと少し飛べていれば...ジャンプで1:01差の4位スタートというのがすべてだったように思う。


CCタイムベスト10+α
1 マンニネン(FIN) 11:38.9
2 モアン(NOR) 12:01.4
3 ゴットヴァルト(AUT) 12:02.1
4 キルヒアイゼン(GER) 12:08.0
5 ハーゼナイ(GER) 12:13.3
6 エーデルマン(GER) 12:13.6
7 タンデ(NOR) 12:16.1
8 ブロウ(FRA) 12:15.9
9 シュテヒャー(AUT) 12:17.9
10 アッカーマン(GER) 12:19.4
11 タッルス(FIN) 12:20.0
12 小林範仁(JPN) 12:20.5

GERなんと4人ともCCで10位以内。

ゴットヴァルト、スプリントで5位、チームで4位。両方とも、メダル、いける?! と思った。本人もそうだろうと思う。なぜダメだったか、わからない。でも、それが冷酷な現実で、「引退とはこういうことなのかも」とも思う。絶頂期だったら勝てていたか、絶頂期と比べて走力が落ちているかはわからないが、逆にトリノでよくぞ金メダルを獲ったと思うし、それが「すべてが合う」ということだと思う。
ゴットヴァルトが引退したら、走りの強い選手がいなくなるAUT。団体戦の後半は厳しくなると思うが、これまでスタートがほぼフィックスされていたゴットヴァルトに代わって、誰が出るのか、どんな布陣になっていくのかは、とても興味深い。


JR札幌駅南口ノルディックファンパークの表彰式にて
銅メダルの純ジャンプ日本チームがいたので、すごい人で、表彰が行われている舞台には近寄れなかった...。

団体戦では'99ラムザウWM以来(オイゲン、クライナー、シュテヒャー、ゴットヴァルトで7位)、メダルなしに終わったAUT。
右から、やるだけやった感のあるダヴィット、フェリックス、しゃ〜ないよ、え〜やんのマリオに、うへぇ〜!!なビーレス。フェリックス、やっぱりちょっと憂ってる。
なんて言ったらいいかわからなかった。一番とってほしかったのはチームのメダルだったし、お疲れさまは言えても、入賞オメデトウとは言えない...。あと1試合だね...

こちら金メダルのFINチーム、マンニネンと仲間たち。右から、おめめキラキラのアンッシ、ちっちゃいヤーッコ、キング、ハンヌ様、そしてリューナネン。
この青いボアはどうなのよ、と思うが..。



公式練習 HS100 宮の森ジャンプ競技場
2/28(水) T5
3/1(木) T6
3/2(金) T7
G15
G14
G15
G14
G15
G15
G15
永井秀昭(JPN) 87.0 67.0 80.0 84.5 84.5 82.0 84.5
渡部暁斗(JPN) 87.5 85.0 83.5 87.0 86.0 85.0 84.0
湊祐介(JPN)
90.0
88.0 85.0 81.5 84.5 81.0 83.0
加藤大平(JPN) 92.5 88.0 88.0 97.5 86.5 85.5 94.5
フレンツェル(GER) 86.0 95.5 85.5 88.0 81.5 88.0 106.0
G13
カイタイネン(FIN) 89.0 88.0 91.0 93.0 86.5 92.0 DNS
G13
小林範仁(JPN) 85.5 83.0 87.5 85.0 81.0 85.0 80.0
カハコネン(FIN) 84.5 94.5 92.0 93.0 93.0 91.0 DNS
ヘティッヒ(GER) 94.0 85.0 93.5 90.5 89.5 89.5 84.5
G14
リューナネン(FIN) 90.0 85.0 95.5 89.0 95.5 84.0 DNS
M.グルーバー(AUT) 88.0 88.0 DNS DNS 94.0 90.5 88.5
エーデルマン(GER) 86.5 87.0 92.5 85.0 88.5 83.5 77.5
リアン(NOR) 95.0 90.5 97.5 97.0 90.5 97.0 DNS
B.グルーバー(AUT) 83.5 78.5 92.0 84.5 86.5 92.5 93.0
クライナー(AUT) 88.5 87.0 DNS DNS 88.5 92.0 92.0
シュテヒャー(AUT) 88.0 87.5 DNS DNS 89.5 91.0 90.5
タッルス(FIN) 86.5 83.5 95.0 85.0 93.5 DNS
タンデ(NOR) 95.5 94.0 96.5 91.5 81.5 91.5
キルヒアイゼン(GER) 91.0 87.5 DNS 90.0 87.5 DNS
アッカーマン(GER) 93.0 84.5 DNS 93.5 84.0 DNS
ハーゼナイ(GER) 81.5 80.0 92.5 89.5 89.5 DNS
コイヴランタ(FIN) 91.0 93.5 96.5 87.5 93.5 DNS
ゴットヴァルト(AUT) 88.5 86.0 89.5 86.5 90.0 87.0
ラミィシャプイ(FRA) 92.0 92.5 97.0 88.5 100.0 DNS
ビーラー(AUT) 93.5 94.0 DNS 96.5 93.5 97.0
モアン(NOR) 87.5 85.0 90.5 DNS DNS DNS
マンニネン(FIN) 87.5 85.5 87.5 85.5 87.0 93.5
最後の試合、個人グンダーセンはジャンプ台を宮の森に移して行われる。

公式練習は1日3本予定されているが、最初の2日はいずれも3本目、午前11時前後になると風が出てきて、中止になっている。3日は開始時間を1時間早め3本飛ぶことができた。

NCで宮の森を飛んだことのあるのは、日本人選手のみ。それがホームアドバンテージになるか。出場選手が確定していない、AUT、FIN、GERを中心に練習結果を見てみる。

AUTはスプリント、団体戦と出たクライナーに代えM.グルーバー。FINはカイタイネン、リューナネンを抑え、コンスタントにK点越えのジャンプをしていたカハコネン。これでFINは来札した選手全員が試合に出ることになる。GERはエーデルマンに代えてヘティッヒ、というか個人戦にも18歳のフレンツェルを使う。

個人グンダーセンエントリー〉
AUT:M.グルーバー、シュテヒャー、ゴットヴァルト、ビーラー

FIN:カハコネン、タッルス、コイヴランタ、マンニネン

GER:フレンツェル、ヘティッヒ、アッカーマン、キルヒアイゼン、ハーゼナイ

JPN:湊祐介、渡部暁斗、加藤大平、小林範仁 
NOR:クレメッツェン、リアン、タンデ、モアン



3月3日(土) 個人グンダーセン HS100/15km
◆前半ジャンプ 宮の森ジャンプ競技場
ここ3日間の公式練習で必ず11時になると風が出てきているので、8時半試技、9時半1本目開始に変更する。
11時といえばおそらく2本目の途中の勝敗に絡んでくる選手の順番で、そこで待たせたり、キャンセルになったりすれば、試合が成立しなくなる可能性もある。WCならスプリントに変更、というのもあるが...。
お客さんは場合によっては試技を見逃すことになってしまうが(ネットでチケットを買った人には時間変更のメールが行ったようだ)。

試技
1本目 G16
2本目 G15
合計 タイム差
11 ラミィシャプイ(FRA) 88.5 96.0/126.5(2) 99.5/134.0(1) 260.5 0:00
12 コイヴランタ(FIN) 86.0 96.5/124.5(4) 101.5/133.0(2) 257.5 +0:12
13 ビーラー(AUT) 89.0 97.0/129.0(1) 95.0/126.0(6) 255.0 +0:22
14 リアン(NOR) 92.0 97.0/124.5(4) 97.5/130.0(3) 254.5 +0:24
15 アッカーマン(GER) 90.5 95.0/125.5(3) 95.5/126.5(5) 252.0 +0:34
16 タッルス(FIN) 89.5 93.0/121.0(7) 94.0/123.5(7) 244.5 +1:04
17 M.グルーバー(AUT) 93.0 94.5/121.0(7) 93.0/120.0(10) 241.0 +1:18
18 デモン(USA) 87.5 89.5/112.0(13) 94.5/123.5(7) 235.5 +1:40
19 加藤大平(JPN) 85.0 88.5/107.5(19) 98.5/127.0(4) 234.5 +1:44
10 スピレーン(USA) 88.0 89.5/111.0(15) 95.0/123.0(9) 234.0 +1:46
11 キルヒアイゼン(GER) 90.5 94.5/121.5(6) 90.5/112.0(18) 233.5 +1:48
15 シュテヒャー(AUT) 89.0 91.5/114.0(11) 89.0/109.0(19) 233.0 +2:30
17 ゴットヴァルト(AUT) 85.5 88.5/108.5(17) 90.5/112.5(17) 221.0 +2:38
18 モアン(NOR) 87.0 89.5/111.5(14) 88.5/108.5(20) 220.0 +2:42
21 ハーゼナイ(GER) 86.0 91.5/115.5(9) 85.5/102.0(28) 217.5 +2:52
21 カハコネン(FIN) 86.0 85.5/102.0(31) 91.5/115.5(14) 217.5 +2:52
24 マンニネン(FIN) 85.0 87.5/106.5(20) 86.5/104.0(26) 210.5 +3:20
28 フレンツェル(GER) 88.0 86.5/105.5(23) 85.5/101.5(29) 207.0 +3:34
29 渡部暁斗(JPN) 81.0 86.5/102.5(30) 86.5/102.5(27) 205.0 +3:42
31 小林範仁(JPN) 85.5 86.0/103.0(29) 85.0/101.0(30) 204.0 +3:46
37 ヘティッヒ(GER) 86.0 82.5/194.0(41) 84.0/198.0(34) 192.0 +4:34
40 湊祐介(JPN) 80.5 84.5/199.0(38) 80.5/89.0(43) 188.0 +4:50
リラックスしたハンヌを見ていると三冠は充分にあると思う。

ヘティッヒは練習ではもっと飛べてたのに、試合勘が戻らなかったのだろうか。
カハコネンも2本目にやっと本来のジャンプ。

アッカーマン、ガッツポーズをして雄叫びを上げた。珍しい!そんなのもう2年ぐらい見てない気がする...。感情を表すのが珍しいのではなく、そんないいジャンプをするのは久しぶりだ。

AUTはまたも全体的についてなかったか。2本目のフェリックスもマリオも。そんな中、グミは2本とも会心のジャンプで、ダヴィットに代えた甲斐があった。


ドイツの秘密兵器、エリック・フレンツェル、18歳、一児の父。
スプリントでは、まだ体ができてないのだろう、スキーが長すぎて失格になった。
このあと3月中旬に行われたジュニア世界選手権では個人グンダーセンで8位、スプリントではコイヴランタを抑えて優勝している。
ベテランが多い、そして層の厚いドイツで久々の大型新人登場か?!
思い通りのジャンプが決まって、雄叫びを上げるアッカーマン。
宮の森は初めて飛ぶ台で、しかもノーマルヒル。GERは日本チームと同様、WM前に名寄で練習をしたが、名寄もNHで、WCが2度開催されている。当時はけっこう自分に合っている台だと言っていたが、このへんでNHの感覚を得たか。

トップのラミィシャプイはプレ大会ではスプリントで1:06差のマンニネンから逃げ切り、勝っている。トップから2分ほどの差で行けそうなのは、アッカーマン(0:34)、デモン(1:40)、キルヒアイゼン(1:46)。5位までの1分差以内ではアッカーマンが断然速い。ゴットヴァルト(2:38)、モアン(2:42)、マンニネン(3:24)がどこまで追いついてくるのか、表彰台に届くのか。

◆後半クロスカントリー15km(3.75km×4周) 白旗山距離競技場
ジャンプ
タイム
タイム差
11 アッカーマン(GER) +0:34(5) 38:01.6(8) 0:00
12 デモン(USA) +1:40(8) 37:04.1(2) +8.5
13 コイヴランタ(FIN) +0:12(2) 38:32.3(13) +8.7
14 ビーラー(AUT) +0:22(3) 39:12.9(18) +59.3
15 ゴットヴァルト(AUT) +2:38(17) 37:04.8(3) +1:07.2
16 マンニネン(FIN) +3:20(24) 36:31.6(1) +1:16.0
17 キルヒアイゼン(GER) +1:48(11) 38:04.3(9) +1:16.7
18 リアン(NOR) +0:24(4) 39:50.2(37) +1:38.6
19 ハーゼナイ(GER) +2:52(21) 37:33.6(4) +1:50.0
10 モアン(NOR) +2:42(18) 37:52.3(6) +1:58.7
14 カハコネン(FIN) +2:52(21) 38:14.0(10) +2:30.4
15 ラミィシャプイ(FRA) 0:00(1) 41:35.0(42) +2:59.4
18 シュテヒャー(AUT) +2:30 39:29.0(21) +3:23.4
22 フレンツェル(GER) +3:34(28) 38:57.2(16) +3:55.6
26 小林範仁(JPN) +3:46(31) 39:17.7(19) +4:28.1
27 加藤大平(JPN) +1:44(9) 41:20.0(41) +4:28.4
35 渡部暁斗(JPN) +3:42(29) 40:35.2(37) +5:41.6
40 湊祐介(JPN) +4:50(40) 40:32.8(34) +6:47.2
雪温は-0.1℃で3試合で最も高い。コース整備のために15分スタートを遅らせようとするも、TVと折り合いがつかず、断念。とにかく直前までCCの試合があるのでコンディションは難しい。

2位でスタートしたコイヴランタがラミィシャプイに追いつき、つき位置で様子をうかがう。2周目、4.95kmあたりでトップに出る。 2位集団はリアン、ビーラー、アッカーマン、ラミィシャプイ。

5.65km、マンニネンはすでに8人抜き。

3周目、コイヴランタ、トップでスタジアムに入ってくる。7.5km、半分を終えて、アッカーマン(+9.5)、ビーラー(+25.0)、リアン(+39.8)、ラミィシャプイ(+40.2)、デモン(+43.7)、キルヒアイゼン(+1:03.6)、ゴットヴァルト(+1:36.3)。アッカーマンが追いついたのは9.4kmあたり。獲物のウサギちゃん(コイヴランタ)を狙う狼のようだ。そして最終周、スタジアムのホームストレートでコイヴランタを抜きにかかる。さすが、見せる。

前半ジャンプで47秒差の5位につけたのに8位に終わったスプリント。調子はあまりよくなさそうだと思った。団体戦はすばらしかったが、個人戦で優勝争いをするとは思わなかった。

3位集団はデモン、ビーラー、キルヒアイゼン、リアン、ゴットヴァルト、ラミィシャプイにマンニネン。
登りで後続を離し、単独1位になったアッカーマンは一歩一歩を踏みしめる。黒いウェアに赤いチャンピオンビブがカッコいい。興奮気味に「行け、行け」と声をかけるコーチ。余裕はなかった。トップに出たものの、スキーがいいのか悪いのかもわからず、行けるのか行けないのか確信がなかったらしい。だからゴールを切ったとき本当に感動したという。期せずして転がりこんできた勝利。棚ぼたではないけれど、でも、誰も、ドイツメディアもスタッフもそして本人も、この金メダルは予想していなかっただろう。それはジャンプに基礎があり、この位置で走れれば、また勝てる。今季はWCで未勝利だが、アッカーマンは個人グンダーセンのタイトルを防衛。これで2003年ヴァルディフィエンメから3大会連続の金メダル。

2位争いはアッカーマンに抜かれたあともがんばったコイヴランタと8位から順位を上げたデモン。コイヴランタ、行く手をふさぐも力及ばず。
ロドウィックを彷彿させるデモンは翌週のラハティで優勝した。

ゴットヴァルトは、また5位。表彰台は微妙だとは思ったが、やっぱり、2分以上を詰めるのはきつかった。あのメダルのコレクションに札幌のも加えてほしかったのにな...。もう飛ぶ姿は見られないんだ...。
AUTは3試合を通じてメダルなしに終わった。