SKI JUMPING

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スケジュール公式練習LH 個人LH予選 個人LH
団体戦 公式練習NH 個人NH予選 個人NH


スケジュール
2/21(水) 17:00 公式トレーニング HS134 大倉山
2/22(木) 13:00 公式トレーニング HS134 大倉山
18:00 開会式 札幌ドーム
2/23(金) 17:00 公式トレーニング HS134 大倉山
18:00 予選
2/24(土) 個人ラージヒル
17:00 試技 HS134 大倉山
18:00 1本目
20:00 メダルセレモニー
2/25(日) 団体戦
17:00 試技 HS134 大倉山
18:00 1本目
20:00 ウィナーズプレゼンテーション
2/26(月) 17:00 団体戦メダルセレモニー 札幌駅南口
2/27(火) 17:00 公式トレーニング HS100 宮の森
2/28(水) 17:00 公式トレーニング HS100 宮の森
3/1(木) 17:00 公式トレーニング HS100 宮の森
3/2(金) 18:30 公式トレーニング HS100 宮の森
19:30 予選
3/3(土) 個人 ノーマルヒル
17:00 試技 HS100 宮の森
18:00 1本目
20:00 メダルセレモニー
純ジャンプは、みんなが札幌に来るのは本当に久しぶりだ。この前は大イベントがなかったシーズン、2004年で、個人的にはそのときもNC担当だった。
数年ぶりにいろんな人に会う。

ローヴァイン ナショナルコーチ(GER)
「ウリ(ウアマン)、怪我しちゃって、残念だね、調子よかったのに...」
「うん、明日、ドイツに帰るよ」
ネットで少し疲れた様子のあなたを見ていた。白髪、増えた? 痩せたでしょう?って。でもあふれんばかりの笑顔に、大丈夫そうだと思う。

シュタイアート ヘッドコーチ(RUS)
「ま〜だコンバインド担当なのか。そうか、そうか」
「もう行くの?」
公式練習が始まるにはまだずいぶん時間があった。
「いいんだよ」
「ロシアいい感じなんじゃない?」
「だろ?!うわははは...」きっとロシアのヘッドになって幸せなんだろうね。

ポイントナー ヘッドコーチ(AUT)
「久しぶりだねぇ、元気?」彼のこともBのコーチをしてたころから知ってる。隣にいるのはシュリーレンツァウアー。細ッ!! 顔、ちっちゃ!!「コイツ、誰?!」って感じで会話が終わるのをじっと待ってる。キミにはまだ保護者(アレックス)が必要なのね。

アンドレアス・キュッテル(SUI)
入場行進を終えて。「I know you!!」そんな大きな声で、恥ずかしいでしょうに...。よく知ってますよ、弱かったころから。すっかり1人前になったじゃない。っていうかさ、勝てる選手になるなんて、思わなかったよ。

シモン・アマン(SUI)
団体戦が終わって、選手ラウンジで。「結果ちょうだい、えっと、個人戦のね」「ああ、勝ったんだよね」「そっ、見てた?」「ううん、ドームにいたから。でも、オメデトウ!!」「ありがとう!!!!!」変わらないね。あのころはAm・mann(男)じゃなくて、Am・bu(Bub=男の子)だって言われてたよね。

と交流を深めつつ...。純ジャンプを現場で見られたのは団体戦の2本目のみ。あとはイントラネットで。このレポートはリザルトや録画しておいたテレビ放送を元に書く。



公式練習
HS134
2/21(水) T1
2/23(金) T3
栃本翔平(JPN) 133.0(17) 127.5(14) 114.5(15) 106.0(18) 198.5(14)
湯本史寿(JPN) 126.5 110.5 195.5 100.5 105.0(16)
伊藤謙司郎(JPN)
119.0
109.0 107.5(16) 101.0(20) 199.5
岡部孝信(JPN) 123.5(14) 119.0 111.5 119.0 107.0
伊東大貴(JPN) 118.5 110.0(15) 114.0 111.0 106.5
ハッポネン(FIN) 105.0 121.5(16) 107.5 113.0 110.0
オッリ(FIN) 119.0 120.0 120.5 128.0(16) 114.0
ペッテシェン(NOR) 118.5 199.5 110.5 119.0 103.0
葛西紀明(JPN) 123.0 105.5 109.5 120.0 113.0
ヒルデ(NOR) 106.5 121.5 108.5 198.0 118.0
ヤンダ(CZE) 194.5 111.5 100.5 100.0 101.5
バーダル(NOR) 196.0 101.0 112.0 109.0 103.0
シュミット(GER) 189.5 107.5 122.5 196.0 104.0
コッホ(GER) 113.5 107.5 115.0 128.5 106.5
リューケルソイ(NOR) 120.5 112.0 107.5 121.0 111.0
ロイツル(AUT) 123.5 118.0 115.0 116.5 110.5
M.ハウタマキ(FIN) 110.5 119.0 104.0 100.0 104.5
アホネン(FIN) 126.5 131.5 114.0 136.5 114.0
コフラー(AUT) 129.5(13) 125.5 115.5 129.0(14) 100.0
ラッピ(FIN) 119.5 124.0
123.0
195.0 101.5
ヴァシリエフ(RUS) 112.0 121.0 120.5 195.5 112.0
ウアマン(GER) 124.5 131.0
モーゲンシュテルン(AUT) 124.0 121.5(14) 114.5 125.0 DNS
キュッテル(SUI) 121.5 122.0 129.0 116.5 112.0
アマン(SUI) 118.5 123.5 123.0 131.5 122.0
マリシュ(POL) 103.0 127.5 124.5 119.0(12) 128.5
シュリーレンツァウアー(AUT) DNS 103.0 114.0 108.0 109.0
ヤコブセン(NOR) 197.0 107.0 112.0 115.0 120.5
22日、2回目の公式練習は強風のため中止。みんなけっこう、波があるのは条件が安定しないからか。コンスタントに飛んでいるのは栃本、キュッテル、アマン、マリシュ。アホネンは大ジャンプもするが、勝てそうではない。

ウアマンの転倒:最初のトレーニングの2本目、着地のときエッジを立ててしまい転倒。右の中足骨(踝とつま先の間の骨)を骨折。ビデオをYou TubeだったかZDFだかで見た。飛びすぎだったのかもしれないし(次にスタートするモルギからゲートが下がった)、練習なんだから、なにも無理してテレマークを入れなくてもよかったのにと思うのだが。やっと調子が上がってきて、ドイツでは唯一のメダルの希望だった。

2月23日(金) 個人LH 予選 HS134
11 ストッホ(POL) 134.5/140.1
12 オッリ(FIN) 134.5/139.6
13 葛西紀明(JPN) 134.0/139.2
13 ペッテシェン(NOR) 134.0/139.2
15 ダミアン(SLO) 136.5/138.7
16 岡部孝信(JPN) 135.5/137.9
17 ハッポネン(FIN) 133.5/137.8
18 リッツァーフェルト(GER) 135.5/137.4
19 ジョンタ(SLO) 132.0/135.1
10 イパトフ(RUS) 131.0/133.3
11 ヒルデ(NOR) 129.0/130.7
15 栃本翔平(JPN) 125.0/121.0
23 シュミット(GER) 121.5/112.7
26 伊東大貴(JPN) 118.5/107.8
28 ヤンダ(CZE) 115.5/102.9
Prequalified (予選免除選手)
11 マリシュ(POL) 139.5/144.6
12 コフラー(AUT) 132.0/135.6
13 リューケルソイ(NOR) 131.5/135.2
14 コッホ(AUT) 134.5/135.1
15 M.ハウタマキ(FIN) 129.5/131.6
16 アマン(SUI) 129.0/130.7
17 モーゲンシュテルン(AUT) 128.0/128.4
18 アホネン(FIN) 123.0/112.4
19 ヤコブセン(NOR) 120.5/111.9
10 ヴァシリエフ(RUS) 119.5/104.6
11 シュリーレンツァウアー(AUT) 110.5/191.9
12 ラッピ(FIN) 109.5/188.6
13 キュッテル(SUI) 196.0/159.8
改めて出場選手について:
公式練習には各国最大で6人、予選には4人参加できる。FINはアホネンがディフェンディングチャンピオンなのでアホネンのほかに4人。

〈各国予選出場選手〉
AUT:シュリーレンツァウアー、モーゲンシュテルン、コフラー、コッホ
FIN:ラッピ、アホネン、M.ハウタマキ、ハッポネン、オッリ
GER:シュミット、リッツァーフェルト、ホッケ、ボーグナー 
JPN:岡部、葛西、伊東、栃本
NOR:ヤコブセン、リューケルソイ、ヒルデ、ペッテシェン

22日の公式練習が中止されたので、今日は2本練習し、その後、試技なしで予選が行われた。

予選は18番ゲート。ときおり吹く向かい風。WCランキングTOP15のシード選手はゲートを5つも下げて飛んだ。それでこれとは、マリシュの金メダルは固いか?!
15人のうち13人しかいないのは、1人はウアマン、そしてもう1人はロイツル。AUTは5人がベスト15に入っているがWC13位のロイツルが控えに回った。

日本は無事4人全員が予選を突破。シードには1人も入っていない日本選手にある程度距離を飛ばせて本番の観客動員を計る、という目論見じゃないよね。だったらすごい...。



2月24日(土) 個人ラージヒル HS134
試技
1本目+2本目/合計点
11 アマン(SUI) 129.0 125.0(11)+134.5(13)/266.1
12 オッリ(FIN) 127.5 124.0(12)+136.5(11)/265.9
13 リューケルソイ(NOR) 118.0 123.0(13)+135.0(12)/262.9
14 マリシュ(POL) 129.0 123.0(14)+133.0(14)/258.3
15 モーゲンシュテルン(AUT) 133.0 122.0(15)+131.5(15)/255.3
16 アホネン(FIN) 124.0 123.0(16)+130.0(16)/249.9
17 ヴァシリエフ(RUS) 118.0 121.0(17)+125.5(12)/235.2
18 コフラー(AUT) 120.5 118.0(18)+125.0(19)/231.9
19 コッホ(AUT) DNS 117.5(11)+123.5(14)/225.3
10 シュリーレンツァウアー(AUT) 121.5 115.0(15)+124.5(13)/223.6
14 ヤコブセン(NOR) 104.0 114.5(16)+122.5(15)/219.6
16 栃本翔平(JPN) 125.5 117.0(12)+121.0(21)/219.4
18 M.ハウタマキ(FIN) 122.0 118.0(18)+116.5(26)/212.6
19 キュッテル(SUI) 127.0 111.0(19)+122.0(17)/211.9
21 岡部孝信(JPN) 122.0 106.5(28)+125.0(19)/208.2
24 葛西紀明(JPN) DNS 108.5(22)+119.0(23)/202.2
29 伊東大貴(JPN) 118.5 112.0(20)+106.0(29)/173.9
30 シュミット(GER) 120.5 113.0(18)+103.0(30)/171.3
ほぼ無風。試技で1番スタートのボーグナー(GER)が133.5mを飛んでゲートを16から14に下げる。

1本目、上位は僅差。2本目はゲートを2つ上げる。
1本目6位だったアホネンが130m飛んだとき、すわ、表彰台と思ったが、その後大ジャンプの応酬で、全員が現状の順位を守っていく。
5位モルギィ131.5m。4位マリシュの133mを大倉男、リューケルソイが越え、若いオッリはさらにそれを上回る。アホネンも思わず駆け寄るスーパージャンプだった。そしてラストジャンパー、アマン。2本目は3位のジャンプだったけれど、1本目のアドバンテージで0.2点差で金メダルを決めた。


日本選手は4人とも2本目に進むことができたが、栃本選手の16位が最高だった。

シモン・アマン: '81.6.25生まれ 25歳 「ソルトレイク以降、札幌には来ていない」と書いたがまちがいだった。2003年が28位と36位、2004年21位と26位。ちなみに初来札は長野五輪の年の98年で25位、次が2000年で32位。今季はリレハンメルで勝っていて、第1ピリオドは総合トップだった。アジアが好きで、高校の卒論は日本と韓国の関係がテーマ。日本も大好きで、札幌のことは相当研究していたという噂。

ハッリ・オッリ: '85.1.15生まれ 22歳 昨季、COCチームからWCチームに選ばれ、9戦でポイントを上げた。2006年札幌WC13位と10位。2007年、ヴィケルスンのフライングで5位。オウル大で数学を専攻する予定だけど、今はジャンプが優先。

ロアー・リューケルソイ: '76.5.31生まれ 30歳 大倉男の異名を取るほど大倉山での成績がいい。初優勝した2003年から(WC初優勝も大倉山)8試合で表彰台に立ったのが7回(残りの1回は9位)、そのうち5回が1位、2位と3位が1回ずつ。通算11勝のうち5勝が大倉山。今季はもう辞めたいと言うほど低迷していたのに...。

シュリーレンツァウアーは宮様大会で札幌を飛んだことがあって、しかも、あのときは大倉で2位に入っている。今季はこれまで調子がいいし、飛べるはず、飛びたいっていうのが、力みにつながったのかもしれない。


2月25日(日) 団体戦 HS134
◆1本目
第1グループ ゲート12
m/点
1位
SUI
アマン
136.0/143.3
143.3
2位
POL
ストッホ
129.0/130.2
130.2
3位
AUT
ロイツル
125.0/123.0
123.0
4位
RUS
イパトフ
125.5/122.4
122.4
5位
GER
ホッケ
124.0/119.2
119.2
6位
NOR
ヒルデ
122.5/115.5
115.5
7位
JPN
栃本翔平
118.0/107.4
107.4
10位 FIN ラッピ 104.5/180.6 80.6
第2グループ ゲート11 1+2
1位
SUI
メーリンガー
115.0/101.5(7)
224.8
2位
AUT
シュリーレンツァウアー
123.5/118.8(1)
241.8
3位
POL
ジラ
115.0/100.5(8)
230.7
4位
RUS
ロスリアコフ
117.0/106.1(6)
228.5
5位
NOR
バーダル
119.0/110.7(3)
226.2
6位
JPN
岡部孝信
121.0/114.3(2)
221.7
7位
GER
ボーグナー
102.0/176.1(10)
195.3
8位 FIN M.ハウタマキ 119.0/110.7(3) 191.3
第3グループ ゲート11 1+2+3
1位
AUT
コフラー
130.0/133.5(1)
375.3
2位
SUI
ランダート
113.5/199.3(7)
344.1
3位
NOR
ヤコブセン
122.0/116.1(3)
342.3
4位
RUS
コルニロフ
120.5/113.4(4)
341.9
5位
JPN
伊東大貴
117.0/106.6(5)
328.3
6位
POL
マテヤ
106.5/184.2(8)
314.9
7位 FIN オッリ 123.0/117.9(2) 309.2
8位
GER
リッツァーフェルト
108.5/188.8(7)
284.1
第4グループ ゲート12 1+2+3+4
1位 AUT モーゲンシュテルン 126.0/125.3(6) 500.6
2位 NOR リューケルソイ 134.0/142.7(1) 485.0
3位 JPN 葛西紀明 128.0/128.9(4) 457.2
4位 POL マリシュ 133.5/139.3(2) 454.2
5位 RUS ヴァシリエフ 113.5/197.8(9) 439.7
6位 SUI キュッテル 108.0/188.4(11) 432.5
7位 FIN アホネン 124.0/120.7(7) 429.9
8位 GER シュミット 129.0/130.2(3) 414.3
個人LHで栃本クンの16位が最高...なんか、重い。ふつうに考えて団体戦での上位入賞も望みは薄い...。それでも入賞してほしい、2本目に進んでほしい、そんなささやかな望み。

日本の布陣は個人LHと変わらず。スタート順はヴィリンゲンWC終了時の国別順位の逆順だから11位の日本は3番スタート。下にはUKRとCANしかいない。RUS、POL、SLOはもちろん、CZEやKAZよりも下だが、この順番がよかったのかもしれない。地元のプレッシャーはあっただろうけど、失うものは何もない。自分たちのジャンプをするだけだ。

メダルはともかく、日本になんか負けないはずのほかのチームは、トップ選手に合わされた低いゲート設定で距離が伸びず、フラストレーションを貯めながら自滅していった。

それでもさすがにAUTは強かった。WC総合で2位、6位、10位、13位の4人。個人戦で使ったコッホをロイツル(27歳、2人の子持ち)に代えた。ロイツルって今でも団体戦の人なんだ。

第4グループの葛西が128mを飛んでトップに立つ。KAZ、SLO、CZE、ヴァシリエフ(RUS)、マリシュ(POL)、シュミット(GER)、そしてアホネン(FIN)にも抜かれず、ざわめく場内。キュッテルも失敗で、ついにリューケルソイ(NOR)に負け、1本目、なんと3位で折り返す。



◆団体戦 2本目
第1グループ ゲート12
m/点
1位
AUT
ロイツル
133.5/139.8(2)
640.4
2位
NOR
ヒルデ
130.5/133.9(3)
618.9
3位
SUI
アマン
135.0/142.0(1)
574.5
4位
RUS
イパトフ
130.5/132.9(4)
572.6
5位
POL
ストッホ
120.0/111.5(5)
565.7
6位
JPN
栃本翔平
110.0/191.5(8)
548.7
7位
FIN
ラッピ
112.5/196.5(6)
526.4
8位 GER ホッケ 111.0/193.3(7) 507.6
第2グループ ゲート12 1+2
1位
AUT
シュリーレンツァウアー
117.5/107.5(2)
747.9
2位
NOR
バーダル
114.5/101.6(3)
720.5
3位
RUS
ロスリアコフ
113.0/198.4(4)
671.3
4位
JPN
岡部孝信
120.0/111.5(1)
660.2
5位
POL
ジラ
112.5/194.2(6)
659.9
6位
SUI
メーリンガー
105.5/182.4(8)
659.2
7位
FIN
M.ハウタマキ
109.0/189.7(7)
616.1
8位 GER ボーグナー 113.0/198.4(4) 606.0
第3グループ ゲート11 1+2+3
1位
AUT
コフラー
128.5/129.3(3)
877.2
2位
NOR
ヤコブセン
117.0/106.6(5)
827.1
3位
JPN
伊東大貴
131.5/136.7(2)
796.9
4位
FIN
オッリ
135.0/143.0(1)
759.1
5位
RUS
コルニロフ
107.0/186.1(6)
757.1
6位
SUI
ランダート
105.5/182.4(7)
741.6
7位 GER リッツァーフェルト 125.0/121.5(4) 727.5
8位
POL
マテヤ
194.5/161.1(8)
721.0
第4グループ ゲート12 1+2+3+4
1位 AUT モーゲンシュテルン 125.0/123.0(3) 1000.2
2位 NOR リューケルソイ 126.5/126.2(2) 953.2
3位 JPN 葛西紀明 117.5/109.0(6) 905.9
4位 FIN アホネン 119.0/110.7(4) 869.8
5位 POL マリシュ 131.5/136.2(1) 857.2
6位 RUS ヴァシリエフ 110.5/192.4(8) 849.5
7位 SUI キュッテル 112.5/197.5(7) 839.1
8位 GER シュミット 119.5/110.1(5) 837.6
1本目の上位8チームが2本目に進める。スタート順は脱落したチームを除いて、1本目と同じ。UKR、CAN、KAZ、SLO、CZEが落ちたので日本は1番スタート。第4ジャンパーは3人目までの合計得点の低い順に飛ぶ。

岡部がグループトップのK点ジャンプで6位に落ちた日本を4位に押し上げる。
大貴が飛ぶ。131.5m!! 「大倉山のすべての右手が突き上げられた!」と田畑アナ。観客はオーベやジャンプ週間、ホルメンコーレンのように多くはない。でもLHの結果を見てもなお現地に足を運んでいるファンたち。落ちろと念じているわけではないが、ほかのチームが日本を越せないたびに誰もが小さくガッツポーズする。オッリはHSを越えるジャンプをするも依然、日本は3位をキープ。

最終グループの順番はPOL、GER、SUI、RUS、FIN、JPN、NOR、AUT。
マリシュの大ジャンプも焼け石に水。GERはウアマンを欠いたのが痛かった。その後、無風で誰も距離を伸ばせず、またもざわめく場内。オイ、オイ、 これ、行けるんでないかい...!?

オッリが7位から4位に押し上げたFINは3位の日本と37.6点差、距離にして31m...。アホネンが130m以上飛んで、日本が100m以下に落ちるっていうのは、なくはない。

でも今日はちがった。観衆の葛西コールはガラスのエースを支えることができたのだろうか。葛西はさぞしびれたことだろう。着地後、ややあって、電光掲示板の1番上にJPNの文字が点灯する。銅メダル以上が決まった瞬間だった。

あっ、ヤンネ、髭、剃ったんだね。
それにしてもアマンとマリシュ、絶好調だ...。



公式練習 HS100
2/27(木)
3/1(木)
3/2(金)
ボーグナー(GER) 92.0(15) 92.5(10) 91.0(10) 92.5(9) 82.0(11)
栃本翔平(JPN) 92.0(13) 89.0 83.0 85.0
DNS
湯本史寿(JPN)
92.0
87.0 88.5 90.5
DNS
伊藤謙司郎(JPN) 85.5 96.0 96.5 92.0 86.0
岡部孝信(JPN)
DNS
93.5 97.0 87.5
キウル(FIN) 97.5
96.5
DNS
DNS
伊東大貴(JPN)
DNS
93.5 85.5 85.0
ハッポネン(FIN) 97.5(10) 95.5 93.5 87.5
DNS
オッリ(FIN) 91.5 93.0 102.0 98.5 90.5
葛西紀明(JPN)
DNS
98.5(9) 89.0 90.0
バーダル(NOR) 86.0 85.0 94.5 93.0 87.0
シュミット(GER) 92.5 93.5 92.0 82.5 90.5
コッホ(AUT) 91.0 90.0 94.5 90.5
DNS
リューケルソイ(NOR) 88.0 87.5 94.0 89.5 90.5
ロイツル(AUT) 94.0 93.5 96.0 92.5 90.0
M.ハウタマキ(FIN) 86.5 93.0 96.0 92.5 92.0
アホネン(FIN) 93.0 98.5 98.0 93.0 93.5
コフラー(AUT) 93.0 88.0 100.5(8) 96.0 94.0
ラッピ(FIN) 99.0 91.0 89.0(7) 98.5 88.0
ヴァシリエフ( RUS) 94.5 93.5 96.5 98.5 92.0
モーゲンシュテルン( AUT) 93.5 89.5 95.5 102.0(8) 94.0
アマン(SUI) 99.0 82.0
DNS
92.5
マリシュ( POL) 96.5 98.0 94.0 94.5 92.5
シュリーレンツァウアー(AUT) 94.5 93.0 88.0 92.0 93.0
ヤコブセン( NOR) 96.5 94.5 94.0 93.0 90.0
いよいよ最後の試合、個人ノーマルヒル。1日休みを入れて、ジャンプ台を宮の森に移す。宮の森はこの世界選手権のためもあり、2005年、ヒルサイズ100に改修された。
COCは毎年行われているがWCレベルの国際試合が開催されるのは10年振り。ちょうど10年前、1997年のWCではマリシュが優勝している、といっても、00/01のブレイク前。
そのときも飛んでいたのはアホネン、岡部、葛西、マテヤ。
シャンツェレコードは去年のCOCでバーダル(NOR)が出した102.5m。

28日は2度ほど開始が延期されたあげく、中止となる。

2日(金)は予選前の練習なのでエントリーしない選手は飛んでいない。



3月2日(金) 個人ノーマルヒル HS100 予選
11 オッリ(FIN) 94.5/124.0
12 リッツァーフェルト(GER) 94.0/122.0
13 イパトフ(RUS) 93.5/120.5
14 ストッホ(POL) 92.0/118.0
15 シュミット(GER) 92.5/117.5
16 バーダル(NOR) 91.5/117.0
17 ヒルデ(NOR) 91.5/116.5
18 葛西紀明(JPN) 91.0/116.0
19 ヤンダ(CZE) 91.5/114.5
10 コウデルカ(CZE) 91.0/114.5
14 岡部孝信(JPN) 89.5/111.5
14 伊藤謙司郎(JPN) 89.5/111.5
21 伊東大貴(JPN) 89.0/110.0
Prequalified (予選免除選手)
11 モーゲンシュテルン(AUT) 96.0/129.0
11 コフラー(AUT) 96.5/129.0
13 ヴァシリエフ(RUS) 96.0/125.0
14 リューケルソイ(NOR) 93.5/124.0
15 アマン(SUI) 95.5/123.5
15 アホネン(FIN) 94.0/123.5
17 M.ハウタマキ(FIN) 93.5/121.5
18 シュリーレンツァウアー(AUT) 93.0/120.5
19 ロイツル(AUT) 92.5/119.5
10 キュッテル(SUI) 92.0/118.0
11 ヤコブセン(NOR) 91.0/116.5
12 ラッピ(FIN) 90.5/115.0
マリシュ(POL)
DNS
JPNは栃本選手を伊藤謙司郎選手に代える。練習結果から明らか、でしょう。

他の国はほぼ団体戦と同じメンバー。AUTはコッホを、NORはペッテシェンを外す。

LHの銀メダリスト、オッリは好調を保っていて、予選トップ通過。シード選手と合わせても(同じゲート)4位タイ。

AUTのモーゲンシュテルン、コフラーが調子がいい。

マリシュは余裕で予選をパスした。

シュリーレンツァウアーとヤコブセンはこの大会では来ないような...。

ノーマルヒルのディフェンディングチャンピオンはベンコヴィッチ(SLO)。従ってSLOは5人出場でき、5人とも予選を通過している(ダミアン、ジョンタ、ピクル、ウルバンツ、ベンコヴィッチ)。SLOと言えば、一時、当面の日本のライバルだったが、この団体戦では10位で2本目に進めなかった。


3月3日(土) 個人ノーマルヒル HS100
試技
1本目m/点(順位)
2本目m/点(順位)
合計点
11 マリシュ(POL) 98.5 102.0/141.0(11) 99.5/136.0(11) 277.0
12 アマン(SUI) 94.5 196.5/127.0(13) 96.0/128.5(12) 255.5
13 モーゲンシュテルン(AUT) 95.5 195.0/127.0(13) 95.0/127.5(13) 254.5
14 リューケルソイ(NOR) 93.5 194.5/126.0(15) 92.5/120.5(18) 246.5
15 キュッテル(SUI) 93.0 195.5/127.5(12) 92.0/116.5(15) 244.0
16 コフラー(AUT) 94.0 194.0/121.0(18) 93.5/122.0(15) 243.0
17 ヤコブセン(NOR) 91.5 191.5/118.0(14) 94.0/123.5(14) 241.5
18 シュリーレンツァウアー(AUT) 92.0 192.5/119.0(12) 93.0/121.5(16) 240.5
19 イパトフ(RUS) 93.0 193.5/119.5(11) 93.0/120.5(18) 240.0
10 ヴァシリエフ(RUS) 96.5 194.0/122.0(17) 92.5/117.5(13) 239.5
14 アホネン(FIN) 93.0 193.5/121.0(18) 90.5/115.0(17) 235.5
16 バーダル(NOR) 89.5 191.5/116.5(16) 92.0/118.5(12) 235.0
20 伊東大貴(JPN) 87.5 189.5/111.0(23) 91.5/116.5(15) 227.5
31 オッリ(FIN) 94.5 193.5/198.5(47) 87.5/105.5(26) 204.0
34 葛西紀明(JPN) 90.0 187.5/107.5(32) 107.5
37 伊藤謙司郎(JPN) 87.5 187.5/106.0(36) 106.0
45 岡部孝信(JPN) 85.0 185.5/102.0(44) 102.0
一定に弱い追い風。公平な条件の下、世界ランキング順に近い結果になった。

JPNは現実に戻されたかのよう。WCに使われていない台でのホームアドバンテージ...団体戦の余韻もあって期待は高まったが、どうも力が入りすぎたようだ。伊東選手を除いて2本目に進めず。

マリシュ、1本目で102m。2位キュッテルとの差は13.5点。2本目、キュッテルが7m遠くに飛ばないと勝てない。今のマリシュの調子を考えると勝負は決まったようなもの。キュッテルは2本目、メダルへと力が入ったのだろう。1本目同点3位だったシミィとモルギィは強かった。

シャンツェレコードを持っているバーダルは16位。マリシュ、102mジャンプのゲートは13。バーダルのCOCのゲートは14だった。
オッリは1本目、着地を失敗して転倒。最長不倒距離の90%以上飛んでいれば得点で31位以下でも決勝に進めるというルールに救済されて2本目に進んだが、1番スタートで心の平静を取り戻せなかったか...。オッリも実は04年、COCで来札していて、宮の森も飛んでいる、結果は23位だったけれど...。


調整の失敗? 期待はずれ? ヤコブセンはなぜ振るわなかったのか?
写真より実物の方がいい。
今季、開幕から快進撃を続けたヤコブセン。シュリーリと並んで、今回、最も見てみたかった選手だった。札幌WM前のヴィリンゲンが終わった時点でWC総合1位。当然、優勝候補の1人だったが、シーズンのハイライトであるWMでなぜ、今いちだったのか? 調子のピークを早く作りすぎたのか? コヨンコスキコーチはWMを鑑みてか、2月3・4日のティティゼーを「休んだら」と言った。本人はとても調子がいいのでと出場。次のクリンゲンタール(2月7日)は欠場し、ヴィリンゲン(2月11日)では勝っている。実際、ピークは過ぎていたのかもしれないが、WCフル参戦さえ初めてで、本人もチームもWMは目標ではなかっただろうから、ピーク作りの失敗とは言えないのではないか。ヤコブセンは宮の森だけでなく、大倉も飛んだことがなく、日本に来ること自体初めてで、時差ボケ、寝不足を訴えている。「飛行機の中では睡眠薬で眠ったりしたんだけどね」同じく初来日のヒルデは「3分しか眠れなかった」と言っている。チームでサポートしてあげればと思うが、時差ボケになったことがない人には辛さはわからない。現にリューケルソイなどは「気にならない」そうだ。
快進撃を続けた眩しいほどの若さは「経験不足」と切り捨てられる...。公式練習も含め、最後のNHまで、わりと長い期間で調整しながら試合をこなしていくには、自分なりのやり方、経験も必要なのだろう。テクニック、体調、経験、運...短期決戦に何かがかみ合わなかった。それはシュリーレンツァウアーにも言えるかもしれない。札幌になんか2度と来るもんか、なんて言わないでね。

世界選手権 ちょっとした 総括
LH
Team
NH
アマン
1
7
2
マリシュ
4
5
1
リューケルソイ
3
2
4
モーゲンシュテルン
5
1
3
ヤコブセン
14
2
7
シュリーレンツァウアー
10
1
8
アホネン
6
4
14
オッリ
2
4
31
岡部孝信
21
3
45
葛西紀明
24
3
34
伊東大貴
29
3
20
栃本翔平
16
3
-
伊藤謙司郎
-
-
37