日本チームのポストカード(00/01)。
ノルディック複合のススメ--だいじょうぶ、おもしろいから
::CONTENTS::

試合方式、まとめました...

2008/2009 試合方式が変わる
個人グンダーセン
ピットストップレース
個人スプリント
クオリフィケーションモード/ハリケーンスプリント/スプリントコンパクト
個人マススタート
マススタート ボーナススプリント
団体戦
チームスプリント
ワールドカップ出場資格
AワールドカップとBワールドカップ/ワールドランキングリスト


2008/02/20 WC-B 長野シリーズ
2006/04/20
心拍数Heart Rate Monitorとは?
2004/09/15 マルコ・バーケ、引退
2004/02/13 ヘモグロビン検査 - キルヒアイゼン(GER)にネガティブの判定

ヴァルディフィエメ世界選手権
ノルディック複合という競技について
どんな選手がいるの・・・?

Portrait
Felix Gottwald
PART3 2007/05/28
Felix Gottwald PART2 2006/05/01
Mario Stecher 2004/05/31 UP
Felix Gottwald
2004/05/21 UP
Ronny Ackermann 200304/28/ UP


複合競技を知る...それなりに...
ノルディック複合はスキージャンプとクロスカントリースキーを組み合わせた(combined)競技。

2008/2009 試合方式
・08/09シーズンからは試合方式が1つになる。ジャンプは1本、距離は10km。これまで、個人グンダーセンと言われていた前半ジャンプ2本に後半クロスカントリー15km、前半ジャンプ1本、後半クロスカントリー7.5kmのスプリントというカテゴリーは今季からなくなる。従って、マススタートボーナススプリント、だとか、スプリントハリケーンスタート、だとかはなくなる。
・ジャンプの15点がクロカンの1分差に換算されるが、NHはこれまで通り2.0点/mだが、LHでは1.2点/mから1.5点/mになる。これは個人戦だけでなく、団体戦、マススタートにも適用される。ちなみにマススタートはWCとリベレッツのWMでも引き続き行われるが、今後どうするかはWM後に決定される←廃止決定
・団体戦は1チーム4人で構成され、1カ国1チームしか出場できない。
・試合の流れとして金曜日にトレーニングジャンプを2本飛んだあと、もう1本飛ぶ。これはProvisinal Competitin Round(予備ジャンプ)と呼ばれ、土、日に試合ジャンプが不可能なら、この結果からクロカンのスタートリストが作られる。
・シーズンは5つのピリオドに分けられる。1カ国最大で7人出場でき、COC(これまでのWC-B)の各ピリオドの上位3人にも出場資格がある。クオータは個人にではなく国に当てられる。
参照:FISのHPとNordische Kombination online

◇個人 グンダーセン Individual Gundersen
前半ジャンプ2本。飛距離点、飛型点の合計(採点方法は純ジャンプとほぼ同じ。飛距離点の換算でNH K点=60点±2.0点/m、LH K点=60点±1.2点/m)でトップの選手が後半クロスカントリーを最初にスタートし、2位以下は1位とのジャンプの得点差を15点1分(10点1分から変更)、1点4秒に換算して、順次スタートし、トップでゴールした選手が勝者となる。
NORの元複合選手、グンダーセン氏が発案した試合方式で1975年に国際試合に導入。それ以前はジャンプとクロカンのポイントを合計していた。

追加:2006年12月10日(日) 06/07新ルール
・個人グンダーセンの前半ジャンプでは、1本目の上位35人が2本目に進む。
つまり1本目で35位以内に入らないと後半のクロスカントリーに出られない。
ピットストップレース
各選手スキーを2セット用意し、替えることができる(ワックスも)。
2007年、オスロのグンダーセンで試すはずだったが、悪天候でスプリントに替わり(その後中止)、行われなかった。

◇個人 スプリント Sprint
ジャンプを1本飛んだあと、クロスカントリーも半分の7.5kmで決着がつけられる。ジャンプの15点が1分に換算される(16点から変更)。

2007年11月2日(金) 07/08新ルール
スプリントクオリフィケーション形式 Sprint Qualificatin Format
3連戦の最後がスプリントの場合、クオリフィケーションフォーマットを採用する(07/08シーズンではリベレッツの3戦目)。3連戦のうち最初の2戦で獲得したポイントを加算したWRLの上位30人が3戦目のスプリントに選出される。現行のWCスタンディングのベスト10には出場資格が与えられる。

追加:2006年12月10日(日) 06/07新ルール
個人 スプリントコンパクト Sprint Compact
ジャンプ終了後、約30分で後半のレースを開始する。

追加:2004年10月22日(金) 新システム"Hurricane"スタート、導入。
個人 ハリケーンスプリント Hurricane Sprint
04/05シーズン、3月のラハティのスプリントWCで"Hurricane"(ハリケーン)と名付けられた新しいシステムが取り入れられることが、オーバーシュトドルフのノルディックフォーラムで発表された。

選手はジャンプのポイントによって、タイム差ではなく距離差で並べられ、クロカンをスタートする。7.5kmを走るのはジャンプの勝者のみ。残りの選手には、ジャンプのポイント差がメーターに換算されて(15点=360m)加わる、つまりトップと15点差だったら+360mで7.86m走ることになる。これまでは、ポイント差が時間差に換算され(15点=1分)順次スタートしていた。

前回の札幌のスプリントのジャンプの結果で計算してみた。

ジャンプ順位
得点
点差
時間差
新・メートル差
11
ビーラー 131.6
12
カイタイネン 130.3 1.3 0:05 +31.2m
13
高橋大斗 129.0 2.6 0:10 +62.4m
12
マンニネン 110.5 21.1 1:24 +506.4m
25
ゴットヴァルト 102.9 28.7 1:55 +688.8m
39
畠山陽輔 175.1 56.5 3:46 +1356m
このレースのビーラーのタイムは19:01.1。平均速度は6.57m。2位カイタイネンがスタートするまで5秒。その間にビーラーは32.9m進むことになる。これがハリケーンスタートではカイタイネンは31.2m差でスタートすることになるのだから、追いつかれやすいということになる。追う方はより長い距離を走らなければならないから、そう単純にいかないかもしれないが...。単純計算ではこの傾向は走りが速いほうが顕著だ。クロカン1位タイムのマンニネンの場合、このレースの秒速は7.17mで、1分24秒差は616.6mに相当し、506.4m差なら100m以上得をする。
正規のスタート位置にジャンプトップの選手が着き、2位以下はそこから内に向かって渦巻き状に並べられ、内側から外側にへ渦を巻いてトップを追いかけて行くことになり、その様子からハリケーンと名付けられたということだ。ラハティ、注目です。

◇個人 マススタート Mass start
99/00に導入された新しい試合形式。前半がクロスカントリー。タイム差で順次スタートするグンダーセン方式ではなく、スタートラインにランキング順に並び(1位が最前列中央)、一斉に集団=massスタートする。
後半はジャンプ。前半クロカンの勝者に120点が与えられ、2位以下は1位との時間差、1分15点で減点された持ち点で後半ジャンプに臨む。ジャンプは2本。ただしいわゆる飛型点は採点されず、テレマークなし(ラージヒル4.8点、ノーマルヒル4.0点)、転倒(ラージヒル10.8点、ノーマルヒル10点)のみが減点される。決勝(2本目)には上位30人が進む。

2007年11月2日(金) 07/08新ルール
マススタートボーナススプリント Massstart Bonus-Sprint
2.5km/7.5km
5.0km
NH
LH
NH
LH
1位通過
2m
3m
4m
6m
2位通過
1m
2m
3m
5m
3位通過
0.5m
1m
2m
4m
4位通過
1.5m
3m
5位通過
1m
2m
6位通過
0.5m
1m
2007年、GPで試された試合方式が冬に導入される。前半クロスカントリーのコースにボーナスポイントが設けられ、上位通過者にはmの形で後半ジャンプにボーナスが与えられる。ポイントは10kmの1周がを2.5kmの場合、2.5km、5.0km、7.5kmの3カ所に設定され、1つ目(2.5km)と3つ目(7.5km)は1位から3位まで、2つ目(5.0km)は1位から6位通過者にボーナスが与えられる。ボーナスはNHで最高8m、LHで12m。
マススタートは、せっかく唯一、ジャンプ得意な選手に有利な試合方法だったのに、クロカン上位通過者にボーナスですか...。

◇団体 (リレー) Team
WCでは1チーム3人、WM、五輪は4人。前半ジャンプはグループに分かれ(WCは3、五輪、WMは4)、個人戦同様、各選手2本ずつ飛ぶ。スタート順は五輪、WMの場合は前回大会の逆順、WCでは現行の国別順位の逆順。2本目は1本目の逆順にはならない。全員のジャンプの得点を合計し、60点を1分に換算して後半クロスカントリーのスタートする。後半はそれぞれが5kmずつ走り(5km×4)、最終走者が1位でゴールしたチームが優勝。

◇チームスプリントTeam Sprint
1チーム2人。ジャンプ2本のあと、クロスが15km(5km×3)。各チーム2選手がそれぞれ1周5kmずつリレーしたあと、最後の1周は2人のうちどちらが走ってもいい。さらにおもしろいのは、2周してビリだったチームは脱落する。ただし最低7チームが残っていなければならない。

◇ワールドカップ出場資格 追加:2006/12/10
・WRL40位以内でWC-A出場資格があっても、出られるのは各国最大8人まで。
強豪国はこのルールの影響を受ける。ドイツは40位以内に11人いるが8人にしか出場権は与えられない。なおドイツはJWM枠で3人、WC-B枠で1人追加され(いずれもWRLで40位以内ではないから)、全部で12人がWCに出場できる。

AワールドカップとBワールドカップ
Bワールドカップは純ジャンプのコンチネンタルカップにあたる。ワールドランキングリスト上位40名がAワールドカップでスタートする資格があり、リストはピリオド毎に更新される。B-WC総合の上位3名はAに昇格する。

◇ワールドランキングリスト(WRL)
WC-A、WC-Bの結果を合わせたもの。WC-Aの選手はWCポイントを10倍にする。31〜39位には9〜1点の追加ポイント。
WC-Bはポイントを2倍にする。Bの1位は100点×2=200点でWC-Aの13位(20点×10=200点)と同等。Bの上位3名はAでのスタート資格を得るが、たいていBで1、2位ならWRLで40位以内に入る。
07/08シーズンのWC-A出場資格=WRL


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WC-B 長野シリーズ
2008年2月20日(水) 
リベレッツの世界選手権プレ大会は悪天候で3試合のうち1試合しかできなかったが、長野シリーズは、天候のせいでスケジュールを調整しながらも、四試合全部できたし、ほとんどの日本選手がポイントをとり(参照:WC-Bスタンディング)、成功と言えるだろう。惜しむらくは日本人が1戦も勝てなかったことだが、WC-Bのトップが来ていたんだし、そんなに簡単ではない。
現在、WCの日本チームは高橋大斗、小林範仁の2人。第3ピリオドは湊選手がBから昇格する。WCに出るにはWRLで40位以内に入るか、B総合で上位3位に入るか。それには、Bの出場選手が多い方が昇格のチャンスは多いだろう。ではどうやってBのクオータを増やすか(WRLについてはこちらとかこちら)。
WC-Bのクオータ
国別順位 1 - 3位 8人
4 - 8位 6人
9 - 12位 5人
13位以下 4人
WC-Bの出場人数は前季のBの国別ランキングで決まる。07/08シーズンの日本のクオータは、前季、国別8位だったので6。開催国枠は、ヨーロッパが6、アジア/アメリカは8。従って今回の長野シリーズには6+8で14人が出られる。地理的条件から国外参加人数も少ないことだろうから、大量得点のチャンスだ。
WC-Bを自国で開催し、開催国枠でより多くのポイントを取り、国別ポイントを増やして国別順位を上げ、クオータを増やす。日本でBが開催されるのは2004年以来だが、今回、4戦もやっちゃおうと考えた人、偉い!! 一国開催の最大枠なのだろうし、みんな遠いところせっかく来るのだから、試合はたくさんあったほうがいい。これまで開催していなかったのは経済的な理由なのか。これから毎年やればいいのになぁ。
日本は国別で開催前の6位から4位へと順位を上げた。が、なんと、8位から4位はクオータが同じ...。3位のNORとは42点差。残り5戦で追い越せるだろうか...。ちなみに次の試合までに世界ジュニアが開催される。

勝者の横顔:AUTは前半でツァウナーが連勝しAへ抜けていった。その後はピヒルマイヤー、ドルムルといった選手が常に上位入賞している。ツァウナーはジャンプが得意で、Aでもエーデルマン(GER)、コイヴランタ(FIN)とともに、バカ飛びしてはゲートを下げさせたり、キャンセルさせたりしていた。

マルコ・ピヒルマイヤー(AUT) Marco Pichlmayer 1987年7月27日生まれ
現在、WC-Bリーダー。今季、リベレッツでB初優勝。今回、日本で2勝して、通算3勝。07JWM、グンダーセン銀メダル、団体金メダル。本人曰く、走る方が得意。

イェンス・カウフマン(GER) Jens Kaufmann 1984年7月27日生まれ
'07年1月、ヴァルディフィエンメでB初優勝。白馬が2勝目。ドイツはAUTの純ジャンプと状況が似ていて、層が厚くて大変そうだ。特筆すべきは、すごく背が高い。194cm、77kg。マンニネンより5cmも高い。

マルク・シュロット(GER) Mark Schlott 1985年5月25日生まれ
これまでは今季の初めのヘイダルスモの5位が最高。白馬で初優勝、初表彰台。

08年2月19日(火) 白馬 個人グンダーセン HS131/15km シュロット、初優勝。

前半ジャンプ
後半クロス
11
シュロット(GER)
119.5+126.5/233.7(9)
+0:45
42:49.6(1)
12 ピヒルマイヤー(AUT) 119.5+132.0/237.3(7) +0:30 43:17.3(5) +12.7
13 E.カメロータ(USA) 123.5+128.5/238.9(4) +0:24 43:30.1(6) +19.5
14 渡部暁斗(JPN) 123.0+131.5/244.9(1) 0 44:06.5(9) +31.9
15 畠山陽輔(JPN) 113.0+123.5/220.8(14) +1:36 44:00.2(4) +1:01.6
16 フーク(SUI) 126.5+132.0/243.2(3) +0:07 44:58.8(14) +1:31.2
17 湊祐介(JPN) 117.5+121.5/223.3(12) +1:26 44:31.2(1) +2:22.6
18 カンマーランダー(AUT) 115.5+126.5/227.9(10) +1:08 44:49.6(13) +2:23.0
19 グリュック(USA) 109.5+113.0/199.5(21) +3:02 42:56.0(2) +2:23.4
10 フェリサ(FRA) 113.0+122.0/218.5(15) +1:46 44:12.7(10) +2:24.1
11 加藤大平(JPN) 124.0+132.0/238.2(5) +0:27 45:33.0(17) +2:25.4
16 小林潤志郎(JPN) 125.5+126.5/243.9(2) +0:04 46:30.1(21) +2:59.5
20 渡部善斗(JPN) 117.0+125.0/227.9(10) +1:08 47:19.3(25) +4:52.7
21 宮本康希(JPN) 112.0+119.5/214.3(16) +2:02 46:30.6(22) +4:58.0
33
27
高尾洋平(JPN) 99.5+105.0/173.9(36) +4:44 49:24.8(31)
44:40.8(14)
+10:34.2
+5:50.2
29
28
片桐慧太(JPN) 107.0+103.5/182.6(30) +4:09 49:27.1(32)
45:18.1(21)
+10:01.5
+5:52.5
30
29
佐々木啓夫(JPN) 105.0+106.0/183.2(29) +4:07 49:36.1(33)
45:29.1(22)
+10:08.5
+6:01.5
25
31
清水亜久里(JPN) 110.5+114.0/203.9(20) +2:44 46:59.4(23)
46:59.4(31)
+6:08.8
27
33
伊藤諒平(JPN) 106.5+113.5/196.5(23) +3:14 47:42.0(26)
47:42.0(34)
+7:21.4
35
34
畠山長太(JPN) 98.5+98.0/165.8(37) +5:16 51:06.9(34)
45:50.9(24)
+12:48.3
+7:32.3
36 仲山義敬(JPN) 105.5+101.5/177.9(33) +4:28 54:36.3(36)
50:08.3(36)
+15:29.7
+11:01.7
訂正しました。繰り上げスタートの結果がまちがっていたそうです。

08年2月18日(月) 白馬 個人スプリント HS131/7.5km カウフマン、今季初、通算2勝目
前半ジャンプ
後半クロス
11
カウフマン(GER)
119.5/117.0(3)
+0:12
20:40.9(7)
12 渡部暁斗(JPN) 123.0/117.6(2) +0:09 20:45.5(9) +1.6
13 フーク(SUI) 124.5/119.9(1) 0 20:59.6(12) +6.7
14 湊祐介(JPN) 115.5/105.6(8) +0:57 20:31.3(5) +35.4
15 シュロット(GER) 107.5/96.0(12) +1:36 19:53.1(2) +36.2
16 畠山陽輔(JPN) 109.5/98.9(11) +1:24 20:19.0(4) +50.1
17 E.カメロータ(USA) 105.0/91.5(15) +1:54 19:51.9(1) +53.0
18 ピヒルマイヤー(AUT) 115.5/107.1(7) +0:51 21:07.3(14) +1:05.4
19 フレッチャー(USA) 103.5/90.7(17) +0:36 20:01.6(3) +1:05.7
10 マカ(POL) 120.0/112.5(5) +1:57 21:30.8(24) +1:07.9
14 小林潤志郎(JPN) 120.5/114.6(4) +0:21 22:26.2(31) +1:54.3
15 加藤大平(JPN) 108.0/95.1(13) +1:39 21:12.7(17) +1:58.8
22 渡部善斗(JPN) 103.5/89.7(18) +2:01 22:03.1(28) +3:11.2
24 佐々木啓夫(JPN) 95.5/78.6(24) +2:45 21:36.0(25) +3:28.1
25 清水亜久里(JPN) 94.0/73.5(26) +2:58 21:29.2(22) +3:34.3
26 高尾洋平(JPN) 85.0/64.5(30) +3:42 20:48.2(10) +3:37.3
27 伊藤諒平(JPN) 97.5/79.5(23) +2:42 22:14.6(29) +4:03.7
28 宮本康希(JPN) 93.5/76.2(25) +2:55 22:30.5(34) +4:32.6
32 畠山長太(JPN) 72.0/47.4(34) +4:50 21:21.6(19) +5:18.7
33 仲山義敬(JPN) 91.5/73.8(27) +3:04 23:22.3(36) +5:33.4
38 片桐慧太(JPN) 77.5/54.0(33) +4:24 22:24.8(30) +5:55.9

08年2月18日(月) 白馬 個人マススタート 10km/HS131 ピヒルマイヤー、連勝。
前半得点
後半ジャンプ
得点
11
ピヒルマイヤー(AUT)
126.2(4)
125.0+115.5/120.6(2)
246.8
12 渡部暁斗(JPN) 107.0(11) 123.5+116.5/120.0(3) 227.0
13 ドルムル(AUT) 126.9(3) 116.0+104.5/96.6(7) 223.5
14 フーク(SUI) 99.5(16) 124.5+112.0/115.8(5) 215.3
15 シュロット(GER) 129.6(1) 104.0+107.0/85.2(15) 214.8
16 小林潤志郎(JPN) 75.2(33) 121.0+126.5/129.0(1) 204.2
17 加藤大平(JPN) 84.0(29) 121.5+118.5/120.0(3) 204.0
18 畠山陽輔(JPN) 115.1(6) 107.5+101.5/82.8(17) 197.9
19 E.カメロータ(USA) 113.7(8) 110.5+99.0/72.6(23) 197.1
10 フェルスター(GER) 107.0(11) 106.5+106.0/87.0(10) 194.0
16 湊祐介(JPN) 109.6(9) 101.5+99.0/72.6(23) 182.2
18 宮本康希(JPN) 73.7(32) 117.5+110.0/105.0(6) 178.7
23 渡部善斗(JPN) 84.0(29) 109.0+103.0/86.4(12) 170.4
29 佐々木啓夫(JPN) 96.2(22) 97.0+96.5/64.2(29) 160.4
29 伊藤諒平(JPN) 74.0(35) 110.0+102.0/86.4(12) 160.4
33 高尾洋平(JPN) 97.7(19) 100.5+86.5/56.4(31) 154.1
32 清水亜久里(JPN) 84.5(27) 106.5+91.5/70.2(27) 150.4
34 畠山長太(JPN) 97.0(20) 97.0+87.5/53.4(35) 157.1
35 片桐慧太(JPN) 90.7(24) 99.5+87.5/56.4(31) 147.1
37 仲山義敬(JPN) 68.7(37) 94.0+91.5/54.6(34) 118.3

08年2月17日(日) 白馬 個人マススタート 前半クロスカントリー10km
前半タイム
得点
ボーナス
11
シュロット(GER)
28:46.8(2)
+0.2
120.0 9.6 129.6
12 フレッチャー(USA) 28:51.2(5) +4.6 118.7 8.4 127.1
13 ドルムル(AUT) 28:47.5(3) +0.9 119.7 7.2 126.9
14 ピヒルマイヤー(AUT) 28:50.3(4) +3.7 119.0 7.2 126.2
15 B.カメロータ(USA) 28:46.6(1) 0 120.0 1.2 121.2
16 畠山陽輔(JPN) 29:15.4(8) +28.8 112.7 2.4 115.1
17 グリュック(USA) 29:07.4(6) +20.8 114.7 114.7
18 E.カメロータ(USA) 29:11.8(7) +25.2 113.7 113.7
19 湊祐介(JPN) 29:37.6(10) +51.0 107.2 2.4 109.6
10 カンマーランダー(AUT) 29:36.2(9) +49.6 107.5 107.5
11 フェルスター(GER) 29:38.2(11) +51.6 107.0 107.0
11 渡部暁斗(JPN) 29:38.8(12) +52.2 107.0 107.0
16 フーク(SUI) 31:08.9(16) +1:22.3 99.5 99.5
19 高尾洋平(JPN) 30:15.5(19) +1:28.9 97.7 97.7
20 畠山長太(JPN) 30:18.3(20) +1:31.7 97.0 97.0
22 佐々木啓夫(JPN) 30:21.2(22) +1:34.6 96.2 96.2
24 片桐慧太(JPN) 30:43.1(24) +1:56.5 90.7 90.7
27 清水亜久里(JPN) 31:08.3(27) +2:21.7 84.5 84.5
29 渡部善斗(JPN) 31:10.3(29) +2:23.7 84.0 84.0
29 加藤大平(JPN) 31:10.9(30) +2:24.3 84.0 84.0
33 小林潤志郎(JPN) 31:45.9(33) +2:59.3 75.2 75.2
35 伊藤諒平(JPN) 31:50.1(35) +3:03.5 74.0 74.0
36 宮本康希(JPN) 31:51.3(36) +3:09.7 73.7 73.7
37 仲山義敬(JPN) 32:31.1(37) +3:44.5 68.7 68.7

スケジュール
変更
17日(日) 
14:30 マススタート 前半クロスカントリー 
18日(月) 
マススタート 後半ジャンプ
18日(月) 
スプリント
19日(火) グンダーセン

08年2月16日(土) 白馬 公式練習 HS131
T1
T2
gate
28
20
E.カメロータ(USA) 108.5 99.5
gate
26
フレッチャー(USA) 75.0 73.5
畠山長太(JPN) 97.5 92.0
gate
24
畠山陽輔(JPN) 93.5 121.5
伊藤諒平(JPN) 109.0 108.0
片桐慧太(JPN) 103.5
DNS
加藤大平(JPN) 112.0 126.5
小林潤志郎(JPN) 107.5 125.0
湊祐介(JPN) 109.5 123.0
宮本康希(JPN) 121.0
DNS
仲山義敬(JPN) 102.0 83.5
佐々木啓夫(JPN) 105.0 107.0
清水亜久里(JPN) 102.5 96.0
高尾洋平(JPN) 111.0 118.0
渡部暁斗(JPN) 127.5 111.5
gate
19
渡部善斗(JPN)
120.0
103.0
シュロット(GER) 106.0 95.5
ドルムル(AUT) 129.5 111.0
gate
23
ピヒルマイヤー(AUT) 114.5 116.0

08年2月15日(金) 飯山 個人スプリント ピヒルマイヤー、今季2勝目。
前半ジャンプ
後半クロス
11
ピヒルマイヤー(AUT)
84.5/120.5(3)
+0:12
17:44.2(5)
12 ドルムル(AUT) 84.0/121.0(2) +0:08 17:48.6(8) +0.4
13 湊祐介(JPN) 83.0/116.0(8) +0:30 17:38.1(2) +11.9
14 渡部暁斗(JPN) 83.5/120.0(5) +0:14 17:55.5(14) +13.3
15 フレッチャー(USA) 79.5/112.5(14) +0:44 17:26.1(1) +13.9
16 シュロット(GER) 79.5/117.0(7) +0:26 17:44.5(6) +14.3
17 E.カメロータ(USA) 82.5/115.0(9) +0:34 17:49.7(9) +27.5
18 フェルスター(GER) 80.5/114.0(13) +0:38 17:46.4(7) +28.2
19 畠山陽輔(JPN) 81.0/114.5(12) +0:36 17:50.2(10) +30.0
10 加藤大平(JPN) 84.5/120.5(3) +0:12 18:16.9(18) +32.7
18 小林潤志郎(JPN) 84.5/123.5(1) 0 19:20.0(35) +1:23.8
22 清水亜久里(JPN) 81.0/115.0(9) +0:34 19:00.2(30) +1:38.0
24 畠山長太(JPN) 73.5/98.5(34) +1:40 18:10.5(15) +1:54.3
25 宮本康希(JPN) 82.5/115.0(9) +0:34 19:17.7(34) +1:55.5
26 片桐慧太(JPN) 76.0/100.5(31) +1:32 18:21.2(22) +1:57.0
30 高尾洋平(JPN) 74.0/97.5(35) +1:44 18:16.1(17) +2:03.9
31 佐々木啓夫(JPN) 75.5/100.5(31) +1:32 18:31.2(26) +2:07.0
32 渡部善斗(JPN) 78.0/107.5(22) +1:04 19:12.5(33) +2:20.3
37 伊藤諒平(JPN) 77.5/105.0(26) +1:14 20:12.8(38) +3:30.6
38 仲山義敬(JPN) 73.0/95.0(37) +1:54 19:58.3(37) +3:56.1

08年2月14日(木) 飯山 公式練習 HS98
T1
T2
gate
30
29
畠山長太(JPN) 74.5 73.5
畠山陽輔(JPN) 75.0 73.5
伊藤諒平(JPN) 75.0 79.0
片桐慧太(JPN) 72.5 74.0
加藤大平(JPN) 85.0 83.5
小林潤志郎(JPN) 79.5 83.0
湊祐介(JPN) 77.5 80.5
宮本康希(JPN) 83.0 80.5
仲山義敬(JPN) 70.0 68.5
佐々木啓夫(JPN) 76.0 76.0
清水亜久里(JPN) 71.5 67.0
高尾洋平(JPN) 71.5 70.5
渡部暁斗(JPN) 82.5 76.5
渡部善斗(JPN) 82.5 74.0
シュロット(GER) 77.0 85.0
gate
28
ドルムル(AUT) 81.5 82.5
B.クライナー(AUT) 83.0 73.5
ピヒルマイヤー(AUT) 83.5 84.0
フーク(SUI) 84.5 86.0
クレージ(SUI) 82.0 82.5
E.カメロータ(USA) 80.5 82.5
キート(USA) 87.0 83.0
A.ミラー(USA) 81.0 83.5
D.ミラー(USA) 84.0 78.0
今季、日本でWC-Aは開催されないが、WC-Bは長野で4戦ある(飯山で1戦、白馬で3戦)。リザルト等はFISのHPより、WC-BのHP、Weltcup B Nordische kombinationの方が早い。
日本の加藤選手、宮本選手、渡部兄弟などもよく飛んでいるが、アメリカがすごい。知ってる名前をたどると、E.カメロータ(USA)、ドルムル、ピヒルマイヤー(いずれもAUT)といったところが勝ちそうだが。
地の利を生かして、日本チームがんばれ!!
FIN 、NORは来日していない。


08年2月17日(日) 個人グンダーセン
10:00 HS131 14:30 15km
08年2月18日(月) 個人マススタート
19:00 10km 13:00 HS131
08年2月19日(火) 個人スプリント ハリケーンスタート
10:00 HS131 14:00 7.5km

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2006年
2006年4月20日(木) 心拍数とは? Heart Rate Monitorハートレートモニターの読み方
TV中継の画面に時折、選手の心拍数が表示されることがある。札幌大会でも、今季最後のJ SPORTSの放送、オスロ大会でも...。オスロの解説をされていてた荻原次晴さんがマンニネンの心拍数を見て「ボクだったら200を越えている」とコメントしていた。F1パイロットが300km/h、7Gで2時間走ると心拍数は200になるというが、やはり、欧米人よりも日本人は心拍が速いのだろうか? そのデータは残念ながらないのだが...。大まかではあるが、この心拍数の楽しみ方(? 見方ですね)について、少し書いてみる。

TVに出る数字はそのときの選手の心拍数、%は最大心拍数に対する運動強度だ。最大心拍数は220−年齢、アスリートは210−年齢とされるが、同じ年齢だからといって最大心拍数が同じかというとそんなことはない。これは一般的に、最大心拍数の70%程度の心拍数でトレーニングを行うための目安であって(7割の負荷が適当とされている)、アスリートは自分の限界値である最大心拍数を測定しているはずである。
運動強度
100% 最高にきつい
90% 非常にきつい 
80% きつい
70% ややきつい、まだ楽
60% やや楽
50% 楽、回復走

札幌大会の放送で心拍数が表示されていたマンニネンとシュテヒャーは同じ28歳だが、この2人は最大心拍数も安静時の心拍数も同じではない。スプリントのスタート直後、マンニネンの心拍数は106、57%。3.75kmで174、94%、6.35kmで179、96%。これらの数値から逆算するとマンニネンの最大心拍数は186。シュテヒャー、ゴール前で最高にもがいているときで182、90%。計算上の最大心拍数は202になる。

ちょっと驚くのは、マンニネンは一番きつい坂でも比較的心拍数が低く、次晴さんもそれを言っているのでしょう。それでも90%を越えれば無酸素運動領域で、非常にきついわけだが...。マンニネンは体格から見ても心臓が大きく、脈拍が遅いのだろう。いわゆるスポーツ心臓(徐脈)というのは、持久系のハードなトレーニングに心臓が適応した結果と言われる。しかし、心臓は苦しくなくても足が動かなければ走れない。例えば五輪の個人戦。ハンヌ、なかなかトップに立たなくて、いつ掛けるのかな...?と思った。あれは仕掛けどころを待っていたんじゃなくて、いっぱいだったんでしょう。ヨーロッパでWCは生放送されているわけで、心拍数をオンタイムでライバルチームのコーチが見て「今、ハンヌ、いっぱいだから、行け!」と指令を出すのは可能だ。でもそれで指示を出された選手が行けなければ何の意味もないけど。


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2004年9月14日、マルコ・バーケ、引退表明。
「ノルディックコンバインドはボクの人生だった。でもそれはいつかは終わる」
 涙ながらにマルコは語った。
「現役を辞めるときが来ました。何度やってみてもラージは飛べない」

01年ラハティ世界選手権、スプリントで金メダル。01/02WC総合7位。キルヒアイゼンが出てくる前、マルコはドイツのホープで、ソルトレイク五輪に向け、意気揚々、というときだった。

01年11月、フィンランド、ルカ(クーサモ)でジャンプ練習中に転倒。緊急手術で一命は取り留めたが、片方の腎臓と脾臓を摘出。バイク事故で脾臓がない知人がいるけれど、マルコはプロスポーツ選手...。免疫作用に関わる臓器なので競技スポーツを続けることはどうなのか、と当時言われた。02年夏には競技を再開、ワイルドカードでWCに出場。日本にも来ていて、白馬で25位、札幌で31位。トップ入賞にはほど遠いけど、ムードメーカー的役割を果たしていた。知らなければ彼が大けがをした選手だとは気づかないだろう。ドイツチームの結束の強さはマルコやトルステンにあるのではとふと思った。
この夏、ハラコフのGPでは19位。少しずつだけど前進しているのだろうと思っていた...。

今では肉体的には怪我の後遺症もなく体調は万全。しかし頭から転倒の恐怖が離れない。ラージヒルでは飛ぶことがどうしてもできないのだという。
「ノーマルでも難しい天候だと問題がある。スポーツというのは楽しみとつながっている。それがなければ、辞めたほうがいいんじゃないか、と彼に言ったんだ」とヴァインブーッフヘッドコーチは言う。

見ている限り、彼は人一倍、負けず嫌いのよう。辛い決断だったと思う。トーマ、サンパ...これまでに何人か、現役時代を直接知っている選手の引退を見てきたが...。ドイツ軍とスポーツ兵として05年までは契約があるそうで、その後はコーチになる勉強をしてコーチとしてノルディック複合に戻ってきたいと言う。負けず嫌いでムードメーカー...きっと選手の気持ちのよくわかるコーチになることだろう。また会えるよね...。

1980年2月10日生まれ
WC総合
99/00 31位
00/01 17位
02/03 33位
WCデビュー:99 オーバーヴィーゼンタール
WC初表彰台:
00 クオピオ(3位)
00年:白馬10位、札幌15位
01年:名寄18位、札幌15位
03年:白馬25位、札幌31位

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ヘモグロビン検査 - キルヒアイゼン(GER)にネガティブの判定 
04年1月10日(土)、ゼーフェルト(AUT)のWCの検査で、ドイツのビヨルン・キルイアイゼンはヘモグロビン値がやや高かったため、とりあえず5日間の出場停止処分となる。分析結果はネガティブ、シロ、無罪放免。

いい機会なのでヘモグロビンについて少し調べたこと、教えてもらったことを書きたい。


コーチは「水分を十分に取らなかったからだろう」とコメント。選手は通常、1日に3〜4リットルの水分を摂るべきとされているが、若いキルヒアイゼンはまだプロ意識が低く、それを怠ってしまったからこの値になったのだろうということだった。まぁ、数値には問題があったかもしれないが、ドーピングはしていないという自信があったのだろう。確かに水分を摂らないと血がドロドロ=濃くなり、つまりはヘモグロビン値が上がることになる。

選手は無作為抽出でヘモグロビン検査をされるが、そもそもヘモグロビン値が高いということはどういうことなのか? そしてどうしてそれが規制されているのか?

クロスカントリースキーに最も必要とされる持久力は、最大酸素摂取量で置き換えられる。 最大酸素摂取量というのは、最大心拍数の負荷をかけたときに1分間に体内に取り込む酸素量を体重(kg)で割って算出する。これを高めるには、1) 気管、肺の能力を高め、取り入れられる酸素の量を増やす。2) 血中ヘモグロビン量が増えれば血中に取り込まれる酸素が増える。3) 循環機能、心機能、血管の血流強化で運搬効率を上げる、などがある。

ヘモグロビンは赤血球中のタンパク質で、酸素分子と結合し、肺から全身へと酸素を運ぶ働きをする。ヘモグロビンが増えると供給される酸素の量が多くなり、この酸素からエネルギー源となるATP(Adenosine tri-phosphate=アデノシン三リン酸)が作られる。 ATPは細胞が活動するためのエネルギーとなる物質で、たとえて言うなら、車に必要なガソリン、テレビを動かす電気の様なもので、 生物の体の中で一番重要なエネルギー源である。 つまり酸素を多く取り込めれば取り込めるほど、運動能力が上がることになる。

つまり、ヘモグロビンが多い→酸素供給量が増える→たくさんATPが作られる→よく走れる、ということになる。ヘモグロビンを増やすには高地トレーニングなどの方法もあるが(酸素の少ない高地では体内に吸収された酸素をできるだけ効率よく運動型の組織に運搬するため赤血球値が増大する)、手っ取り早い方法としては、人為的に増やす、それがつまりドーピングである(EPO、血液ドーピングなど)。

FIS規定のヘモグロビンの限界値は17.0。このときのキルヒアイゼンは17.1だった。 一般成人のヘモグロビン値は男性で1dl中14.0〜18.0g、女性で12.0〜16.0g。 アッカーマン、ハーゼナイクラスの選手は絶好調時で16ぐらい。しかし水分を失うことですぐに限界値に達するのだという。ふつうの人でも、例えば下痢をして脱水症状になれば17を超える。だからFISの設定が低すぎるとドイツのチームドクターは訴えているが、複合のRDはこれまでの認識では通常は14〜15で、限界値も変えるつもりはないという。

ドイツチームは普段のトレーニングでもNADA(National Anti Doping Agentur)に抜き打ち検査を受けているのだそうだ。ヘモグロビン値が規定されているのは不正防止のためだが、ドロドロ血による突然死を防ぐためでもある。

いずれにしても今回はネガティブだったので、よかったですね。
参照:『現代用語の基礎知識』『知恵蔵』, ZDF Sports, Special Thanks:Prof.Dr.Castle

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ノルディック複合という競技について
スペシャルジャンプもノルディックコンバインドも、どちらも好きという人には、なぜかなかなかお目にかからない。昨今はジャンプ関係のHPも増えているけれど、複合と両方をカバーするサイトというのは、連盟関係を除いて多くはない。複合のサイトはもちろん存在するのだけど。
ドイツでは複合選手も力がついてきて、あとはスター性、人気が出れば、純ジャンプのように複合もブレイクするだろうと言われ、夏はジャンプと一緒にドイツ選手権を開催している。
日本では、試合の観客層も違う。とくに荻原健司ファンはやはり独特で、純ジャンファンの女の子とはなぜかちがうんですよねぇ...。

純ジャンプを見慣れた目には複合選手のジャンプは見劣りするかもしれない。美しくないと思うかもしれない。その上、クロスカントリー、コレがかったるい、と言う人に、まぁ、とにかく見てみてくださいと言いたい。それもできれば試合会場で。テレビではその興奮はあまり伝わらないかもしれないから。
もう、ほとんど運動会状態。この前の札幌のゴール前の実況は、接戦だったこともあって、競馬のようでした(実は競馬中継も担当しているアナウンサーさんなのですが、そのせい?!)。
そして選手たちには純ジャンプ特有の"緊張感"や"近寄りがたさ"がない。

純ジャンプを見慣れた目には複合のジャンプは見劣りするかも、と書いたが、ジャンプとクロカンを両立させるのはなかなか困難。大まかに言って、クロスに必要なのは持久力、ジャンプは瞬発力。クロスに必要な筋肉はジャンプには邪魔で、でもコレがないと走れない。だから両方とも高い能力を持っている選手はKing of skiと称賛されもするわけです。

日本複合陣はジャンプが得意。それで連勝してきた。昨今、FISが配点法を変えたのは、クロスが得意なヨーロッパ勢を有利にするためと言う人もいる。でも、FINのラユネンやGERのアッカーマン、AUTのゴットヴァルトといった超一流選手を除いたら、ヨーロッパの選手の間でも、クロスよりジャンプという選手が増えている。アッカーマンもどちらかといえばジャンプが得意。「クロスとジャンプどっちが好き?」「ジャンプ」「ラージとノーマルどっちが好き?」「ラージ」--それが今の複合選手の傾向だ。ハーゼナイは答える前に、周りの選手たちに「クロス!!」と思いっきり言われていた。マススタートが導入された年、TV局がこの質問をした。「どっちも同じくらい」と答えたのはドイツではアッカーマン1人。結局、まぁ、その少数派が、ノルディック複合という競技で勝っていく選手なのでしょう。

シュミット、ハナヴァルト、ホッケなど、純ジャンプの選手の中には元複合選手がけっこういる。純ジャンプ選手並にジャンプが上手だったのか、ジャンプでアドバンテージを得ても、走りでそれが生かせなかったのか...。
ハナヴァルトは複合選手時代、純ジャンプの試合でも全戦全勝というときがあって、「キミは複合選手なんだから純ジャンには出ちゃダメ」と言われたそうだ。マリオ・シュテヒャーもAUT選手権ではどちらも勝っていたし、最近では、コイヴランタ(FIN)は世界ジュニアでは複合と純ジャンの両方に出ている。ソルトレイク五輪で、大斗選手に純ジャンチームに入ってもらえばいいのに、と真剣に言っていた人がいた。そうですね。まぁ、ふつうは純ジャンと複合ではゲートの設定がちがうけれど...


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どんな選手がいるの・・・?
GER:01/02総合初優勝したのがドイツの大将、ロニー・アッカーマン。ドイツ選手が総合優勝したのはナント16年ぶりのことだそう。17年前に優勝したのがヴァインブッフ現ヘッドコーチ。

マルコ・バーケ
ラハティのWM。スプリントで優勝したマルコ・バーケ。アッカーマンに次ぐドイツのホープで、ソルトレイクでの活躍が期待されていた。しかしシーズン前のフィンランドでの最後のジャンプ練習中に転倒。
すぐに起きあがったので、大したことはないのかと思われた。が、すぐに嘔吐。病院で検査したところ、腎臓1つと脾臓が破裂していることが判明。ドイツ複合界に暗雲が立ちこめた。
しかしアッカーマンは開幕2連勝。五輪でもメダルを取る。
その後バーケは順調に回復。1つの腎臓で競技を続けることは疑問視もされたが、クロカンから始め、徐々に試合に出始めている。02/03はワイルドカード(前シーズンに最低1回10位以内に入っていて、怪我、病気等の理由でWC出場に必要なポイントを獲得できなかった選手に与えられる)でWCの出場権を得たが、開幕戦は見送るようだ。転倒した台だからね...。

スタージャンパー、マルティン・シュミットの2つちがいのお兄ちゃんトルステン・シュミットはAとBを行ったり来たりしているが、ジャンプの調子はいいようで、霧のリベレッツの試合ではジャンプで1位。FIN選手やほかのドイツ選手が不公平な試合とクロカンをボイコットする中、ただ1人試合を続行。結果は5位でした。

ドイツチーム:左からヴァインブーフヘッドコーチ、トルステン・シュミット、ダイメル(引退)、アッカーマン、ヘティッヒ。
ビヨルン・キルヒアイゼン:ジュニアでは敵なし。シャンツェで見るとひときわ細い。純ジャンパー並。同郷のハナヴァルトとよく比較されている。ジャンプではときどき気弱になってしまうそうで、クロスはもう少し策略家にならないとはヘッドコーチの談。などなど、ドイツチームは本当に層が厚い。
FIN:フィンランドは複合も強い。
ソルトレイクでサンパ・ラユネンが3冠を達成したのは記憶に新しいところ。彼はなかなか信念を持って練習をする人で、絶対に自分を曲げない。ときにそれが我が儘に写ることもあるけれど、イヤなヤツではない。ヴィレ・カンテ、ユッシ・ハウタマキらとバンドを組んでいる多彩なヒトだ。24歳の若さで03/04を最後に引退。

ソルトレイクでサンパと1・2フィニッシュしたヤーッコ・タッルスは、名寄で自分が使ってもいないサウナの料金をなぜか払わされていました。163cmととにかく小さい。

02/03アッカーマンと総合争いをしていたハンヌ・マンニネンはクロカンがめっぽう強くてクロカンのWCに出るほどの実力。ヤーッコとは対照的な189cmの長身です。

そして01/02シーズンまで複合のジャンプコーチだったトミ・ニクネンが02/03からは純ジャンプのヘッドコーチに。ちょっとビックリ。大抜擢。まぁ、FINジャンプチームは成功しているので、そう苦労はないのかも...。

マリオのサインカード
AUT:00/01、総合優勝したフェリックス・ゴットヴァルトは、笑うと白い歯がキラッと光って少女漫画みたい。

最近は怪我ばかりのマリオ・シュテヒャーも人気がある。02/03は久々に怪我なくスタートできたシーズンだったけど、調子は今イチでした...。

NOR: 03/04までは元純ジャンパーのラッセ・オッテセンがジャンプコーチをしていた。
98、99と総合優勝し、01年に引退したヴィークには『浴衣が似合う複合選手No.1』の称号をあげましょう。
00/01シーズンにWCが開催された名寄のホテルの部屋にはお風呂がなく、大浴場があるのみ。ちょっと心配だったけど、みんな練習や試合のあと、ひとっ風呂浴びて、浴衣でうろうろしていたそうです。中でも妙に似合っていたのがヴィークだとか。『ラストサムライ』のトム・クルーズを見てわかるように、西欧人にも着物は似合うのです。短くて西郷さん状態だったりはするのだけど。
クリスティアン・ハマーは札幌と相性がよく、これまで2勝している。